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2007 年度 実績報告書

組換え体を用いた軸糸外腕ダイニン運動機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19037008
研究機関東京大学

研究代表者

豊島 陽子  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40158043)

研究分担者 枝松 正樹  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (60251328)
キーワード分子モーター / ナノバイオ / 1分子計測 / 光ピンセット / 分子機械
研究概要

これまで誰も成功してこなかった軸糸ダイニンの発現システムを、テトラヒメナを用いて構築し、軸糸ダイニンの運動機能と生化学的な性質を調べる系を確立した。この系を用いてまず、テトラヒメナ外腕22SダイニンにGFPを融合した組換え体を発現・精製した。この組換え体22Sダイニンは1分子で微小管上を運動することを観察し、その運動は1mMATP存在下では非連続的であるが、5μMATP存在下では連続的であった。これは、22Sダイニンの1分子力学計測の報告(Hirakawal, et. Al./2000)と同様であり、組換え体22Sダイニンが生理機能を有していること、および無負荷条件でも連続的な運動ができることを示している。
次にこの発現系を用いて、22Sダイニンの3頭を構成するそれぞれのダイニン重鎖にQdotを標識するためのタグを導入した組換え体を作製した。導入の位置はダイニン重鎖のC末端(頭部)としたが、3頭のうちの2頭については、1分子顕微鏡(TIRF)により5μMATP存在下での微小管上の連続的な動きを観察した。Qdotの蛍光スポットの変位を解析したところ、各頭部のステップの大きさとして約16nmの値を得た。すでに1分子力学計測から22Sダイニン(尾部)が微小管上を8nmのステップを刻みながら運動することを明らかにしており、今回の頭部のステップの大きさの結果は、3頭ダイニンのうち少なくとも2頭はhand-over-handのようなメカニズムで動いていることを示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Minus-end-directed motor Ncd exhibits processive movement that is enhanced by microtubule bundling in vitro2008

    • 著者名/発表者名
      Ken' ya Furuta and Yoko Yano Toyoshima
    • 雑誌名

      Current Biology 18

      ページ: 152-157

    • 査読あり
  • [雑誌論文] NDEL1 phosphorylation by Aurora-A Kinase is essential for centrosomal maturation, separation, and TACC3 recruitment2007

    • 著者名/発表者名
      Mori D, Yano Y, Toyo-oka K, Yoshida N, Yamada M, Muramatsu M, Zhang D, Saya H, Toyoshima YY, Kinoshita k, Wynshaw-Boris A, Hirotsune S
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol. 27

      ページ: 352-367

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://bio.c.u-tokyo.ac.jp/labs/toyoshim/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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