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2008 年度 実績報告書

ゲノム再プログラム化における体細胞核のダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 19038014
研究機関京都大学

研究代表者

多田 高  京都大学, 再生医科学研家所, 准教授 (30188247)

キーワードES細胞 / Nanog / 細胞融合 / 染色体除去 / 再プログラム化 / ヒストンバリアント / クロマチン
研究概要

iPS細胞の出現後、作製技術の開発には目覚ましいものがある。しかし、クロマチン構造が親密に関係する分子機構の解明はほとんど成されていないのが現状である。
1) iPS細胞の出現におけるケミカルコンパウンドの効果
iPS細胞の作製効率を上げる小分子ケミカルコンパウンドとして以下のものを含むいくつかが報告された。その検証によりクロマチン分子機構の解析を試みた。VPA(Histone deacetylase inhibitor) ; 遺伝子を全体的にアセチル化しオープンクロマチン構造に寄与すると推測された。マウス初代繊維芽細胞(MEFs)を処理すると、副作用で細胞が死滅した。BIX(G9a inhibitor) ; ヒストンメチル化酵素であるG9aの阻害剤で細胞を処理すると、副作用で細胞が死滅した。MEK & GSK3b inhibitors(pluripotent ground state) ; 効果的に再プログラム化を誘導すると言われているが、特殊な培養液との組み合わせが必要であり、その準備を行っている。
2) Nanogの再プログラム化における役割
MEFsが外来性の因子、Oct4, Sox2, Klf4(c-Myc)によりiPS細胞に再プログラム化される過程における多能性コア因子Nanogの役割を解析する目的で、Nanogの発現をinducibleに調整可能なトランスジェニックマウスの作製に成功した。今後、このマウスを用いて、体細胞のiPS細胞化におけるNanogの役割を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic modification-free reprogramming to induced pluripotent cellsm : fantasy or reality?2008

    • 著者名/発表者名
      Tada, T.
    • 雑誌名

      Cell Stem Cell 3

      ページ: 121-122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rapid induction of large chromosomal deletions by a Cre/inverted loxP system in mouse ES Cell hybrids2008

    • 著者名/発表者名
      Otsuji, T. , Matsumura, H. , Suzuki, T. Nakatusii, N. , Tada. T. , Tada, M.
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Biology 378

      ページ: 328-336

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cell fusion-mediated nuclear reprogramming of somatic cells2008

    • 著者名/発表者名
      Matsumura, H., Tada, T.
    • 雑誌名

      Reprod. Biomed Online 16

      ページ: 51-56

    • 査読あり
  • [学会発表] Nuclear Reprogramming ; Pluripotent stem cells by cell fusion and iPS induction2008

    • 著者名/発表者名
      多田高
    • 学会等名
      2008 Seoul-International Sympsium on Stem Cell Research
    • 発表場所
      韓国、ソウル
    • 年月日
      2008-12-03
  • [図書] 幹細胞の分化誘導と応用-ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞研究最前線-2009

    • 著者名/発表者名
      多田高
    • 総ページ数
      611
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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