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2007 年度 実績報告書

鉄欠乏に応答する小胞体由来ムギネ酸顆粒の形成

研究課題

研究課題/領域番号 19039007
研究機関東京大学

研究代表者

中西 啓仁  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (80282698)

研究分担者 高橋 美智子  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特任助教 (90345182)
キーワードイネ / ムギネ酸類 / 細胞内輸送 / 日周性
研究概要

イネから日周性、細胞内小胞輸送に関与する新たな遺伝子の検索を行った。イネを鉄欠乏処理し、その根と葉から経時的にサンプリングを行い、これらからRNAを抽出して特に鉄欠乏初期での日周性に関するマイクロアレイ解析を行った。アレイは、近年開発された特異性の高い約44,000のプローブがのっているイネオリゴアレイ(44kアレイ)を用いた。結果については現在解析中であるが、特に、小胞輸送に関与すると考えられる新たな遺伝子の検索、そして、日周性の遺伝子発現に関与すると考えられる転写因子の検索を重点的に行う。これらについてさらにノーザン解析、GFP解析、遺伝子導入植物の作成を行い、ムギネ酸分泌との関連を検討する。
ムギネ酸分泌トランスポーター候補遺伝子の解析。オオムギ、イネの鉄欠乏根でのマイクロアレイ解析によりムギネ酸の分泌のトランスポーターの候補遺伝子がいくつか上がってきている。これらのうちでもっとも可能性の高そうな遺伝子A(遺伝子についての詳細は記述しない)を用い、そのイネでの鉄欠乏による発現パターンの変化、抗体の作成、過剰発現体、RNAiによる発現抑制体の作成を行った。作成したイネを鉄欠乏、鉄十分条件下で栽培し、その分泌するムギネ酸量、あるいは根中のムギネ酸、ニコチアナミン量を測定することによりこの遺伝子がムギネ酸分泌に関わっているのかどうか検定を行った。
ムギネ酸生合成の鍵酵素の一つであるニコチアナミン合成酵素の遺伝子OsNAS2をGFPタンパク質との融合タンパク質としてOsNAS2遺伝子のプロモーターの制御下で発現する遺伝子導入イネを作成した。作成したイネを鉄欠乏栽培してその根を蛍光顕微鏡で観察したところ、GFPの蛍光が顆粒状に存在することが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The transcription factor IDEF1 regulates the response to and tolerance of iron deficiency in plants.2007

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi T, Ogo Y, Nakanishi Itai R, Nakanishi H, Takahashi M, Mori S, Nishizawa NK
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA 104

      ページ: 19150-19155

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The rice bHLH protein OsIRO2 is an essential regulator of the genes involved in Fe uptake under Fe-deficient conditions2007

    • 著者名/発表者名
      Ogo Y, Nakanishi Itai R, Nakanishi H, Kobayashi T, Takahashi M, Mori S, Nishizawa NK
    • 雑誌名

      The Plant Journal 51

      ページ: 366-377

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulation of iron-acquisition-related rice genes by novel iron-deficiency-responsive cis-acting elements, IDE1 and IDE22007

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi T, Nakayama Y, Yoshihara T, Suzuki M, Inoue H, It ai RN, Ogo Y, Takahashi M, Nakanishi H, Mori S, Nishizawa NK
    • 学会等名
      第5回イネ国際機能ゲノムミックスシンポ(5th ISRFG: The 5th International Symposium of Rice Functional Genomics)
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      20071015-17
  • [学会発表] ムギネ酸類合成に関わる遺伝子群を制御する転写因子OsIRO2過剰発現イネは鉄欠乏耐性を示す2007

    • 著者名/発表者名
      小郷裕子・板井玲子・中西啓仁・小林高範・高橋美智子・森 敏・西澤直子
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20070822-24

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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