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2008 年度 実績報告書

環境応答に伴う植物カタラーゼのペルオキシゾームヘの輸送調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19039026
研究機関広島大学

研究代表者

江坂 宗春  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (70151975)

キーワードカタラーゼ / ペルオキシゾーム / ペルオキシン / 細胞内輸送 / ヘム / オルガネラ / RNAi / シロイヌナズナ
研究概要

カタラーゼは、真核生物に共通して存在するペルオキシゾームに大量に集積する酵素である。しかし、その遺伝子発現の調節機構や、ペルオキシゾームへの輸送機構についてはほとんどわかっていない。本研究では、カタラーゼのペルオキシゾームへの輸送機構を明らかにすることを目的とした。
これまでの研究で、カボチャカタラーゼのペルオキシゾームへの輸送シグナルについて調べた結果、多くのペルオキシゾームタンパク質が持つC末端(PTS1)、またはN末端(PTS2)の輸送シグナルとは異なるカタラーゼに特異的な輸送シグナルが存在することが示唆された。すなわち、C末端から上流の-13から-11位のアミノ酸QKLが、内部PTS1様配列としてペルオキシゾームへの輸送に必要なシグナルである可能性が示された。
本研究では、カボチャカタラーゼで輸送シグナルとして示唆されたQKL配列が、生物種が違っても機能するのかどうかを調べるために、シロイヌナズナを用いてカタラーゼのペルオキシゾームへの輸送シグナルについて調べた。その結果、カボチャカタラーゼと同様に、シロイヌナズナにおけるアミノ酸配列QKLが内部PTS1様配列として機能していることが示された。しかし、QKLのみでは輸送されず、QKLのN末端側のアミノ酸配列も輸送に必要であることが示唆された。一方、シロイヌナズナカタラーゼのヘム結合部位変異体を作成し、GFP融合タンパク質の細胞内局在を観察したところ、細胞質に蛍光が観察され、ペルオキシゾームへの輸送が阻害された。シロイヌナズナにおいて、カタラーゼのペルオキシゾーム輸送にはヘムとの結合が必要なことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Plant catalase is imported into peroxisomes by Pex5p but is distinct from typical PTS 1 import2008

    • 著者名/発表者名
      Oshima Y. Kamigaki A Mano S. HayashiM. Nishimura M. Esaka M.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 49

      ページ: 671-677

    • 査読あり
  • [学会発表] 植物カタラーゼのペルオキシソーム内輸送機構の解明2009

    • 著者名/発表者名
      前田裕太郎, 藤川愉吉, 江坂宗春
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-03-23
  • [備考]

    • URL

      http://home.hiroshima-u.ac.jp-enzyme-esaka.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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