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2008 年度 実績報告書

葉緑体運動メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 19039027
研究機関首都大学東京

研究代表者

門田 明雄  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60152758)

キーワード葉緑体運動 / アクチンフィラメント / 光運動反応 / フォトトロピン / シロイヌナズナ / GFP
研究概要

前年に続き、シロイヌナズナのtdTomato-talin、tdTomato-fimbrin発現株を用い、葉緑体の光定位にともなう葉緑体アクチン変化を励起光の干渉のない条件で、詳細に調べることを試みたが、発現が弱く、解析が難しかったため、GFP-talin株を用いることとした。強光であるGFP励起光に対する葉緑体の逃避運動を起こす実験系を確立し、この運動過程における葉緑体アクチンのダイナミクスを定量的に調べた。また、葉緑体光定位運動欠損変異体でこれがどのように変異しているか解析した。野性株では強光照射開始後、葉緑体アクチンの消失、葉緑体運動方向前端への偏在した再形成の後、運動が生じる。まず、青色光による葉緑体光定位反応を変化させることが知られている赤色光のbackground照射の作用を調べた結果、弱光では葉緑体アクチンの偏在化を早めるのに対し、強光では遅くすること、しかし、消失のタイミングには影響を与えないことがわかった。光受容体欠損株(phot1, phot2, phot1phot2)を用いて調べたところ、pht2, photlphot2変異体ではアクチン消失過程が阻害され、以後のステップが進まないこと、これに対し、phot1変異体では野生株と同様の反応を示すが、消失、偏在ともに早く起こることがわかった。また、弱光集合反応の変異体であるjac1では葉緑体アクチンの消失は一時的に認められるものの、すぐに回復することがわかった。これらの結果は光定位運動を起こす葉緑体アクチンダイナミクスの複数のステップが複数の要因によって調節されていることを示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Microtubules Regulate Dynamic Organization of Vacuoles in Physcomitrella patens2009

    • 著者名/発表者名
      Oda, Y., A. Hirata, T. Sano, T. Fujita, Y. Hiwatashi, Y. Sato, A. Kadota, M. Hase be and S. Hasezawa
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Phototropin-dependent weak and strong light responses in the determination of branch position in the moss Physcomitrella pa tens2008

    • 著者名/発表者名
      Uenaka, H. and A. Kadota
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol 49

      ページ: 1907-1910

    • 査読あり
  • [学会発表] シロイヌナズナ葉緑体逃避運動における葉緑体アクチンフィラメント変化の解析2009

    • 著者名/発表者名
      市川智史、末次憲之、和田正三、門田明雄
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20090821-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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