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2008 年度 実績報告書

外生殖器形成過程におけるZFHK1転写制御因子ファミリーの機能

研究課題

研究課題/領域番号 19040015
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

東 雄二郎  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 部長 (30181069)

キーワードδEFF / SIP1 / ZFHX1ファミリー / ノックアウトマウス / マウス胚発生 / 外生殖器 / 性分化 / TGFβファミリーシグナル
研究概要

最近我々はSIP1遺伝子の体節および側板中胚葉特異的conditional KOマウスを作製し、その表現型の解析を行った。その結果、それらconditional KOマウスにおいては、雌雄の両性において、100%の浸透度でその外生殖器の形成に異常が生じることを発見した。雄では、陰茎の肥大と露出、雌においては、陰核の肥大と膣口の閉塞を観察した。これらの結果は、最近の分子レベルでの解析から外生殖器形成過程において、BMPシグナル等が働いている可能性が示唆されていることを考え合わせると大変興味深い。
本研究では、まずSIP1およびδEF1の外生殖器形成過程における発現パターンを知る目的で、外生殖器が形態的に成熟する生後2週齢までの間で、SIP1あるいはδEF1の発現の場所と時期に関して詳細な検討を行った。この際、SIP1-EGFPノックインレポーターマウスとLacZがin frameで挿入されたδEF1 KOヘテロマウスを利用した。これにより、相同性の高い二つの分子の発現を、容易に区別し且つ二重染色により両分子を同時に観察できた。その結果、両者は胎生16日以降において、皮下組織の間充織細胞では多くの細胞で同時に発現していた。またSIP1-EGFPは外生殖器を覆う表皮外胚葉にも一部発現があることがわかった。次にSIP1 flox/flox; msd2-cre/+の個体に観察された外生殖器の表現型について検討する上で必要となるmsd2-creマウスのCre発現パターンを、msd2-creとそのレポーターマウスであるR26Rマウスを用いて詳細な解析を行った。その結果、少なくとも外胚葉および内胚葉には発現していないことがわかった。この知見から、SIP1 flox/flox; msd2-cre/+の個体に観察された外生殖器の異常は、少なくともSIP1の間充織細胞での何らかの機能が欠損したことが原因と結論された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Integral Role of Transcription Factor 8 in the Negative Regulation of Tumor Angiogenesis2009

    • 著者名/発表者名
      Inuzuka, T
    • 雑誌名

      Cancer Research 69

      ページ: 1678-1684

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Zeb1 links epithelial-mesenchymal transition and cellular senescence2008

    • 著者名/発表者名
      Liu, Y
    • 雑誌名

      Development 135

      ページ: 579-588

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of Afhxla mutant mice reveals palatal shelf contact independent medial edge epithelial differentiation during palate fusion2008

    • 著者名/発表者名
      Jin, J
    • 雑誌名

      Cell Tissue Res. 333

      ページ: 29-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Down-regulation of TCF8 is involved in the leukemogenesis of adult-T cell leukemia/lymphoma2008

    • 著者名/発表者名
      Hidaka, H
    • 雑誌名

      Blood 15

      ページ: 383-393

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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