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2008 年度 実績報告書

ミュラー管の発生におけるDlgの機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19040026
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

向後 晶子  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (20340242)

キーワードミュラー管 / Dlg / 発生・分化 / ウォルフ管 / シグナル伝達
研究概要

Dlghl遺伝子ノックアウトマウスでは泌尿生殖管の形態異常と、それに伴う膣の無形成が観察された。生殖管の形態形成過程の観察より、DlghlKOマウスでは左右ミュラー管の下方への伸長と両者の癒合が起こっていないことが判明した。DlghlはE-cadherinを含む接着複合体の細胞内局在を規定すると報告されてきたが、Dlghlの欠損は、胎生期尿管上皮におけるE-cadherinの細胞内分布に影響を及ぼさなかった。ただし、ミュラー管上皮細胞では、癒合時期を境にN-cadherinからE-cadherinへの発現パターンの変化が見られたので、DlghlはN-cadherinの細胞内分布に関与しているのかもしれない。一方、Dlghlとの結合モチーフを持つWntシグナル受容体frizzled-1は、DlghlKOマウス尿管上皮で細胞内局在が変化していた。さらに、MDCK細胞を使用した上皮細胞シストの癒合実験では、Wntシグナル阻害剤の添加によりシスト間の癒合阻害が見られ、この過程へのWntシグナル関与の可能性が示唆された。これらの結果から、DlghlはWntシグナリングを介してミュラー管上皮の癒合に関わっている可能性が示唆される。また、より初期に起こるウォルフ管、尿管の形成はミュラー管発生に影響を及ぼしうるが、DlghlKOマウスでは、この両者の形態異常も認められ、共通腎管上皮細胞のアポトーシスが抑制され、尿管が泌尿生殖洞に開口せずに異所開口を示すことが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 泌尿生殖管の形態形成におけるDlghlの機能の解析2009

    • 著者名/発表者名
      向後晶子
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会全国学術集会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] Dlghl遣伝子ノックアウトマウスにおける骨形成の異常について2008

    • 著者名/発表者名
      千田隆夫
    • 学会等名
      第40回日本解臨床分子形態学会学術講演会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20081003-04
  • [学会発表] Morphogenesis of the Miillerian Duct and Requirement of Dlghl2008

    • 著者名/発表者名
      向後晶子
    • 学会等名
      International Symposium for Gonad and Brain sex Differentiation
    • 発表場所
      Fukuoka
    • 年月日
      2008-09-15
  • [学会発表] The role of Dlghl (Discs Large Homolog-1) in organogenesis2008

    • 著者名/発表者名
      Akiko Kogo
    • 学会等名
      41st Annual Meeting for the Japanese Society of Developmental Biologists
    • 発表場所
      Tokushima
    • 年月日
      2008-05-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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