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2007 年度 実績報告書

RIG-I、MDA-5からIRF-3に至るシグナル伝達の構造生物学

研究課題

研究課題/領域番号 19041003
研究機関北海道大学

研究代表者

稲垣 冬彦  北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (70011757)

研究分担者 高橋 清大  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 博士研究員 (90399965)
キーワードウイルス感染 / RIG-1 / MDA-5 / 二重連鎖DNA
研究概要

自然免疫は病原体が特有にもう分子パターンを認識し、獲得免疫に先駆けて誘導される免疫機構であり、そのシグナル伝達機構の解明は疾患の治療にも役立つと考えられる。本研究の目的はウイルス由来二重鎖RNAを認識し自然免疫を誘導する因子であるRIG-I、MDA-5についてNMR、X線結晶構造解析により立体構造を決定し、ウイルスRNAに対する特異的な認識機構を解明する事である。
1.RIG-I、MDA5について、バキュロ発現系を用いて全長のタンパク質を発現した。RIG-Iについてぱ結晶化に十分なタンパク質を精製することが出来た。
2.全長のRIG-Iの結晶化を自由界面拡散法を用いて行った。微小結晶を得たので、X線結晶構造解析に耐えうる結晶を得るため、結晶化条件の検討を行っている。
3.全長のMDA5を用いて、プロテアーゼ限定分解を行い、ドメインの切り出しを行った。RIG-I同様、MDA5もC末端側に安定なドメイン構造を持つことを確認した。
4.限定分解、バイオインフォーマティックス情報により、MDA5のC末端ドメインの構造ドメインを同定し、各ドメインを大腸菌を用いて発現し、NMRによる構造解析を行なった。
5.構造解析の結果に基づいて、ドメインの二重鎖RNA認識機構を検討し、ウィルスセンサーとしてのRIG-I、MDA5の挙動を解析した結果、それぞれウィルス特有のRNA構造を認識することがわかった。
6.構造解析の結果に基づき、MDA5の変異体を調製した。今後プルダウンアッセイ、超遠心分析、MSスペクトル、円偏光二色性分光計を用いてのin vitro機能解析を進める。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Nonself RNA-Sensing Mechanism of RIG-I Helicase and Activation of Antiviral Immune Responses2008

    • 著者名/発表者名
      Takahasi K
    • 雑誌名

      Mol. Cell. 29

      ページ: 428-440

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 構造が解き明かすアダプター蛋白質Crkの癌化機構2008

    • 著者名/発表者名
      小橋川敬博
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 53

      ページ: 148-156

  • [雑誌論文] An efficient method for protein phosphorylation using the artificially introduced of cognate-binding modules into kinases and substrates.2007

    • 著者名/発表者名
      Kobashigawa Y
    • 雑誌名

      J Biotechnol. 131

      ページ: 458-465

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structural basis for the transforming activity of human cancer-related signaling adaptor protein CRK.2007

    • 著者名/発表者名
      Kobashigawa Y
    • 雑誌名

      Nat. Struct. Mol. Biol. 14

      ページ: 503-510

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 構造が解き明かすアダプターCRKのシグナル伝達2007

    • 著者名/発表者名
      小橋川敬博
    • 雑誌名

      実験医学 25

      ページ: 2887-2890

  • [雑誌論文] 極性発現に必要なPB1ドメイン間の相互作用2007

    • 著者名/発表者名
      稲垣冬彦
    • 雑誌名

      生体の科学 58

      ページ: 402-403

  • [雑誌論文] Grb2 SH2の構造を基盤とした抗ガン剤の設計2007

    • 著者名/発表者名
      稲垣冬彦
    • 雑誌名

      医薬ジャーナル 43

      ページ: 5-10

  • [雑誌論文] オートファジーの構造生物学2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木展生
    • 雑誌名

      生物物理 47

      ページ: 107-111

  • [学会発表] RIG-I C末端側ドメインの機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      高橋清大
    • 学会等名
      科学研究費補助金「特定領域研究」感染現象のマトリックス第4回全体班会議
    • 発表場所
      東京学術総合センター
    • 年月日
      20080112-13
  • [学会発表] 構造が解き明かすアダプタータンパク質CRKの癌化機構2007

    • 著者名/発表者名
      小橋川敬博
    • 学会等名
      BMB 2007
    • 発表場所
      横浜 パシフィコ横浜ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] Structural basis for the transforming activity of human cancer-related signaling adaptor protein CRK2007

    • 著者名/発表者名
      稲垣冬彦
    • 学会等名
      よこはまNMR構造生物学研究会「International Symposium on Drug Discovery and Design by NMR」
    • 発表場所
      横浜 理化学研究所横浜研究所交流ホール
    • 年月日
      2007-10-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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