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2007 年度 実績報告書

プラス鎖RNAウイルスの複製複合体形成過程の生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19041068
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

石川 雅之  農業生物資源研究所, 植物科学研究領域植物・微生物間相互作用研究ユニット, 上級研究員 (70192482)

キーワードウイルス / RNA / 複製
研究概要

我々は、タバコ細胞抽出液(BYL)を用いた試験管内トマトモザイクウイルス(ToMV)RNA翻訳・複製系を確立した。生体膜を除去したBYLでToMV RNAを翻訳すると、ウイルスがコードする130K,180K複製タンパク質とゲノムRNAを含む、沈降係数約70Sの複合体(pre-membrane-targeting complex:PMTC)が形成され、これが膜結合複製複合体の前駆体となっていることを明らかにした。本研究は、PMTCを精製し、含まれる宿主因子を同定し、それらの因子がPMTCあるいは複製複合体形成過程において果たす役割を解明することを目的とする。180Kタンパク質のC末端にタグをもつToMV誘導体RNAを、生体膜除去BYLで翻訳し、PMTCの精製を試みたが、共精製されたタンパク質の同定を行うのに十分な量を確保することが困難であった。収量が低い原因のひとつとして、180Kタンパク質が130Kタンパク質のリードスルー産物であり、少量しか合成されないことが考えられた。PMTCの形成過程では、先ず130Kタンパク質が翻訳に共役してゲノムRNAに結合し(core PMTC)、これに引き続き180Kタンパク質が翻訳とは独立して結合することによりPMTCを形成することがわかっている。そこで、130Kタンパク質のC末端にタグをもつToMV誘導体RNAを、生体膜除去BYLで翻訳し、core PMTCを精製した。さらに、共精製されたタンパク質をSDS-PAGEにより分離後、LC-MS/MS法により同定した。現在同定された因子をコードする遺伝子がアグロバクテリウムのTransfer-DNAの挿入により不活化されたシロイヌナズナにおけるToMVの増殖の可否を調べている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] An inhibitor of viral RNA replication is encoded by a plant resistance gene.2007

    • 著者名/発表者名
      Ishibashi K, Ishikawa M., et. al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA 104

      ページ: 13833-13838

    • 査読あり
  • [雑誌論文] トバモウイルスのゲノム複製機構2007

    • 著者名/発表者名
      藤崎恒喜、石川雅之, ら
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 52

      ページ: 1149-1154

  • [学会発表] トマトモザイクウイルスRNA複製阻害宿主因子Tm-1の同定とその作用機構の解析2007

    • 著者名/発表者名
      石橋和大、石川雅之, ら
    • 学会等名
      第55回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-10-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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