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2008 年度 実績報告書

対立遺伝子間の優劣に関わるDNAメチル化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19043011
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

柴 博史  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (20294283)

キーワードエピジェネティクス / DNAメチル化 / 優劣性 / 種内雑種 / 対立遺伝子
研究概要

対立遺伝子間の優劣性の原因として、一方の遺伝子の変異による機能欠損あるいは低下によるものが挙げられるが、それだけでは説明できない事象が多数存在する。本研究応募課題では、これまでアブラナ科植物の自家不和合研究で明らかにした対立遺伝子間の優劣性に関わるde novo DNAメチル化が植物の種々の現象か広く関与している可能性を考え、シロイヌナズナ種内雑種を例にして、優劣性現象の探索およびゲノムワイドなDNAメチル化、遺伝子発現パターンの解析を行う。平成20年度は、対立遺伝子特異的な発現調節の実態を網羅的に解析するための準備段階として、種々のシロイヌナズナの種内雑種を調製した。Arabidopsis thaliana Col-0株の雄性不稔系統(fkp-3、名古屋大学大学院生命農学研究科 石黒澄衛准教授より供与)を雌ずい側にして5つの異なる系統(C24,Cvi,Kas,Van,Sha)の花粉を受粉させて種々のF1雑種種子を作出した。また、予備的段階であるが、Col-0株およびC24株の実生からpolyA RNAを抽出し、シロイヌナズナゲノムタイリングアレイを用いたトランスクリプトーム解析に供した。同様に、Col-0株およびC24株の実生からDNAを抽出し、超音波で剪断したDNA断片を作成して抗メチルシトシン抗体で免疫沈降させた。これをシロイヌナズナゲノムタイリングアレイに供し、両株におけるメチル化パターンを解析した。
次に植物でも器官特異的なDNAメチル化の変動が見られるかどうかを明らかにすることを目的にCol-0株の花序、成葉、根について、メチローム・トランスクリプトーム解析を行った。また組織・細胞レベルにおける遺伝子発現様態、DNAメチル化パターンの解析を目的として、本年度購入したLaserマイクロダイセクション装置を用いたシロイヌナズナ柱頭乳頭細胞および葯タペート組織の回収およびRNAの抽出を行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [学会発表] シロイヌナズナで見られるde novo DNAメチル化の網羅的解析2009

    • 著者名/発表者名
      柴博史
    • 学会等名
      日本農芸化学会2009年度大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] アブラナ科植物で見られる劣性SP11の発現抑制機構に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      樽谷一芳明
    • 学会等名
      日本農芸化学会2009年度大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] シロイヌナズナゲノムタイリングアレイを用いたメチローム・トランスクリプトーム統合解析2009

    • 著者名/発表者名
      柴博史
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-03-23
  • [学会発表] 植物におけるsmall RNAを介した時期・組織特異的な対立遺伝子間の優劣性発現調節機構2008

    • 著者名/発表者名
      柴博史
    • 学会等名
      国際高等研究所研究会「細胞履歴に基づく植物の形態形成」
    • 発表場所
      国際高等研究所
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] シロイヌナズナゲノムタイリングアレイを用いたメチローム・トランスクリプトーム統合解析2008

    • 著者名/発表者名
      柴博史
    • 学会等名
      明治大学ワークショップ「大規模オミックス・データの利用と展望」
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2008-09-08
  • [図書] 「植物のエピジェネティクス」植物細胞工学シリーズVol.24(対立遺伝子間の優劣性発現調節)2008

    • 著者名/発表者名
      柴博史
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      秀潤社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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