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2008 年度 実績報告書

神経変性疾患発症における一酸化窒素による小胞体膜存在ユビキチンリガーゼの機能変化

研究課題

研究課題/領域番号 19044002
研究機関北海道大学

研究代表者

上原 孝  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (00261321)

キーワード小胞体 / 蛋白質品質管理 / ユビキチンリガーゼ / ユビキチン化 / プロテアソーム / 一酸化窒素 / 神経変性疾患 / 細胞死
研究概要

私たちはこれまでにバイオインフォーマティックスによってヒトゲノムライブラリーから新規小胞体膜存在ユビキチンリガーゼを網羅的に単離することに成功してきた. また, 小胞体における蛋白質品質管理系にユビキチンプロテアソームが関わっていること, とくにE3リガーゼであるパーキンが小胞体膜蛋白質を基質としていることが報告されてきた. このパーキンが一酸化窒素によって酸化されることで機能が変化し, 変性基質蛋白質の蓄積をもたらすことでドパミン神経細胞死/パーキンソン病を発症する可能性を明らかにしてきた. そこで本年度は, 神経細胞内で比較的発現量の高い小胞体膜存在E3リガーゼであるHRD1の新たな基質の探索を試みた.
HRD1は酵母から哺乳類まで存在が確認されている分子であり, 小胞体膜に存在していることから小胞体関連蛋白質分解に関わることが指摘されてきた. この生理的基質に関してはAPPなどが示されてきたものの, その結合様式については不明である. そこで, より直接的な結合蛋白質を同定するためにHRD1と共免疫沈降してくる蛋白質をSDS-PAGEで分離し, MALDI-TOFMSを利用して同定を試みた. その結果, 神経変性疾患発症に関わっていることが示唆されている数種の細胞質蛋白質が単離同定された. これまでにこれらの分解機構についての報告は無く, 生理的あるいは病態生理的役割を推察する上で興味がもたれた. 現在, 細胞内局在ならびに分解機構の詳細について解析しているところである.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] GMEB1, a novel endogenous caspase inhibitor, prevents hypoxia-and oxidative stress-induced neuronal apoptosis2008

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa, T., et.al.
    • 雑誌名

      Neurosci. Lett 438

      ページ: 34-37

    • 査読あり
  • [学会発表] 生理的条件下におけるS-ニトロシル化蛋白質の網羅的同定と機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第81回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(神戸)
    • 年月日
      2008-12-10
  • [学会発表] NOストレスによる神経変性疾患発症機構2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第10回感情・行動・認知(ABC)研究会
    • 発表場所
      ホテル阪神(大阪)
    • 年月日
      2008-10-18
  • [学会発表] NOによる小胞体シャペロン機能破綻と神経細胞死2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第3回小胞体ストレス研究会
    • 発表場所
      じゅうろくプラザ(岐阜)
    • 年月日
      2008-10-04
  • [学会発表] 一酸化窒素による小胞体機能消失2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第51回日本神経化学会(富山)大会
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山)
    • 年月日
      2008-09-13
  • [学会発表] 小胞体蛋白質成熟機構に対するニトロソ化ストレスの作用2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第8回日本NO学会学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター(仙台)
    • 年月日
      2008-05-09
  • [学会発表] ニトロソ化ストレスによる蛋白質品質管理系への影響-孤発性神経変性疾患との関係-2008

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 学会等名
      第81回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2008-03-17
  • [図書] 分子精神医学2009

    • 著者名/発表者名
      上原孝
    • 出版者
      先端医学社(印刷中)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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