1) ミトコンドリア上でのユビキチン化Tom20とその制を因子の解析 Tom20はTom22非存在下でミトコンドリア膜上でのユビキチン化されていた。プロテアソーム阻害剤存在下で、ユビキチン化Tom20はミトコンドリア膜上に蓄積しており、膜から引き抜かれる際のどのような因子が必要かを検討したとこと、小胞体での膜タンパク質分解に関与するp97は必要でなかった。 2) 低酸素条件下でのTom20の分解 筋繊維ではTom20が虚血(低酸素条件下)で特異的に分解される報告がある。培養細胞においても、ガスパックにより酸素を減らすことでTom20の分解が促進されることを確認している。この分解がプロテアソーム依存であるのかを検討したが、この分解はプロテアソーム阻害剤により阻害されなかった。 3) Tom20をユビキチン化する酵素 これまでミトコンドリア機能に影響を与えることが知られているMarchV/MITOLや新規タンパク質MAPL/MULANなどのミトコンドリアユビキチンリガーゼは、Tom20の分解に関与しないことがこれまでの私たちの研究で明らかとなった。さらに今回、酵母Mdm30p(F-boxタンパク質)の相同遺伝子であるFbx3やCullinもまた、RNA干渉法ではTom20の分解への影響は見られなかった。
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