研究課題
シロイヌナズナの機械刺激センサーの役割をするCa^<2+>透過性機械受容チャネル(MSチャネル)候補の構造解明を目的として研究を行った。本研究を始める段階で、そのMSチャネル候補として、飯田の研究グループがMealとMca2を特定していた。 本年度、昆虫培養細胞(sf9)を用いたタンパク質発現系を利用して、Mca2-6xHisタンパク質を大量発現させ、精製することができた。なお、Mcal-6xHisよりもMca2-6xHisを先行させた理由は、Mca2-6xHisの方がsf9細胞中でタンパク質量が多かったからである。具体的な研究内容としては、まず、精製を容易にするためにMealとMca2のそれぞれのC-末端に6xHisタグを付けた融合タンパク質を作製した。この融合タンパク質は非融合タンパク質と同レベルのCa^<2+>取込み活性をもつことを、酵母細胞に発現させ、<45>^Ca^<2>取り込みを定量することにより確認した。次にこの融合タンパク質をコードするcDNAを昆虫細胞発現用のpFastBacプラスミドに導入し、融合タンパク質を発現し得るバキュロウイルスを作製した。これをsf9細胞に感染させてMcal-6xHisとMca2-6xHisを発現させた場合、これらが確かに活性をもつことを、酵母細胞を用いた場合と同様に<45>^Ca^2の取込み能を測定することにより確認した。その後、まずMca2-6xHisをアフィニティーカラムクロマトグラフィーにより精製した。今後、この精製標品を用いて立体構造を明らかにするよていである。さらに、酵母発現系を用いて、Mca1とMca2が二量体と四量体を形成することを明らかにした。
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J. Biol. Chem. 282
ページ: 25659-25667