研究概要 |
人にやさしく,人に自然なインタフェースが求められる情報サービスにおいて実用に資する会話エージェントシステムを開発するためには,人々が日常的に行っている非常に広範で多様なコミュニケーション機能を実現する必要がある.会話エージェントシステムは,多数のコンポーネントを含んだ複雑なソフトウェアであるので,個人または小さな研究グループが本格研究に参入することは困難であった. この問題を解決するために,本研究では,次の5項目からなる取り組みを行う. (1)プログラミング環境としてのGECAプラットフォームの確立,(2)GECA上にECAを構築するために必要となる標準コンポーネントセットの開発,(3)コーパスに基づくECA行動モデルの研究開発,(4)ECA評価尺度の構成と実運用による実証実験,(5)標準化への発信を行なうことにより,実証研究用会話エージェントプラットフォームとして確立する. 第1期は,GECAプラットフォーム開発,コンポーネント最小セット開発,会話コーパスづくり,評価手法開発を行う.第2期は,GECAプラットフォームの性能改良,コンポーネントの高度化,ECA開発支援環境の構築,コミュニケーションモデル自律構築方式の実現,統合評価方式の構築を行う.最終年は,成果を取りまとめる.
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