研究概要 |
絵画第一班:小川,板倉,西上は,昨秋,シカゴ美術館,プリンストン大学美術館,サンフランシスコ,アジア美術館など,アメリカ,カナダの公私コレクション20個所に所蔵される中国絵画約1500点の調査撮影を行うとともに,各地の美術館,博物館における美術作品の収集状況や,その組織実態,運営方針の把握に努めた。また,適宜,国内調査を進めた。第二班:後小路は,本年3月,福岡アジア美術館所蔵の朝鮮美術展図録全19巻,及び満州国美術展,台湾美術展図録の調査を行った。第三班:桝屋は,昨年,9月末から10月初めに,パリ:ルーヴル美術館,ベルリン:イスラーム美術館において,ペルシア,タイル作品の調査を実施し,資料約350点を入手,整理の後,ペルシア語銘文解読を行った。 彫刻第一班:浅井は,東京国立博物館収集東南アジア彫刻スライド資料整理を継続しつつ,その補充調査として,8月末から9月初めに,タイ,シンガポール,マレーシアの彫刻作品調査を実施した。調査個所はタイ:バンコク国立博物館やシーウィチャイ遺跡など,22個所,シンガポール:アジア文明博物館など,3個所,マレーシア:マレーシア国立博物館やルンバ,ブジャン遺跡など,9個所である。 建築班:大田は,本年1月末から3月末に,オランダ,ドイツ:ライデン大学など,4個所,インドネシア,シンガポール:ソロ,スルタン王宮など,3個所,アメリカ合衆国:コロンビア大学など,3個所において断続的に調査を実施し,宗主国と植民地の建築に関わる基礎資料などを収集した。また,建築班:岩根(研究協力者)は,3月,インドネシア:パレンバンの建築悉皆調査の一環として,同市内の公共建築などを調査した。 昨年度は,これまで積み重ねてきた萌芽研究,基盤研究(A)の成果を承け,絵画,彫刻,建築班分担して世界調査を実施することが出来た。
|