研究課題/領域番号 |
19102002
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
遠山 一郎 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (80132174)
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研究分担者 |
丸山 裕美子 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (00315863)
中根 千絵 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (80326131)
犬飼 隆 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (20122997)
山村 亜希 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (50335212)
宮崎 真素美 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (50249281)
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キーワード | 国文学 / 国語学 / 日本史 / 言語表現 / 戦争 |
研究概要 |
前年度の国際研究集会の成果を『いくさの物語と諧謔の文学史』(中根千絵編、三弥井書店)として出版(10月)。古代から近代に渡る全時代の日本とヨーロッパのいくさに関わる感覚の違いを諧謔に関する文化の営みの在り方にあると結論づけた。国内研究者に海外研究者の視点を加え、国際会議「日本近代文学と戦争-「十五年戦争」期の文学を通じて」講演:ノーマ・フィールド(シカゴ大学)坪井秀人(名古屋大学)米谷匡史(東京外国語大学)宮崎真素美(愛知県立大学)山口俊雄(愛知県立大学)(11月14日、所:愛知県立大学)を行った。また、蓬左文庫・徳川美術館との連携による研究集会、展示企画を11月から12月にかけて次のように行った。「『続日本紀』の家持、『万葉集』の家持」(遠山一郎)、「徳川家康の蔵書「駿河御譲本」」(桐原千文、所:徳川園ガーデンホール)、「家康の遺産と尾張徳川家の名宝」(四辻秀紀、所:徳川美術館講堂)、「『源氏物語』と「いくさ」-薬子の変をめぐって-」(久富木原玲)、「『源氏物語』の女たちの〈いくさ〉-勝ち組・藤壺の宮と負け組・弘徽殿の女御-」(鈴木裕子、所:徳川園ガーデンホール)、「『絵入源氏物語』の出版と普及」(清水婦久子)、「源氏絵の江戸初期-コード化と浮世絵化-」(仲町啓子、所:徳川美術館講堂)。さらに、「家康の遺産」「源氏物語の世界」を主題に、主に徳川美術館・蓬左文庫所蔵の「国宝 源氏物語絵巻」「国宝 初音の調度」「重要文化財河内本源氏物語」等の文物展示を行った。ことに、国宝・重要文化財を含む文物の展示は、この科研にとって初めての試みであり、全体の主題である「文物の総合的研究」を実現する上で、重要であった。同時に、この科研を行っている機関の所在地にある他機関(徳川美術館・蓬左文庫)との連携を具体化した点でも大きな意義があった。展示物、講演は、尾張徳川家の伝えた文物とそれに関わる研究であり、武家にこれらの文物が伝えられてきたことの意義を含め、興味深い視点を示すことができた。
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