大気のゆらぎを測り、光波面擾乱を実時間補償して、本来の空間分解能を達成する技術を「補償光学」と呼ぶ。 本研究グループは平成14-18年度の特別推進研究「レーザーガイド補償光学系による遠宇宙の近赤外線高解像観測(研究代表者:家正則)」により、 (1)188素子補償光学系、および (2)レーザーガイド星生成システム を開発し、平成18年10月に行った試験観測で、世界トップレベルの補正性能と当初目標を上回るレーザー出力を達成した。 本基盤研究(S)では、これらのシステムをすばる望遠鏡に実装して統合し、共同利用装置として完成させ、129億光年かなたの銀河やクェーサーなどの高解像観測を行い、宇宙の暗黒時代の終焉期における銀河形成史を観測的に解明することを目的としている。
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