研究課題
山田は回転していない大質量星が重力崩壊し超新星にならずブラックホールになる場合について、放出されるニュートリシグナルから抽出されうる情報を、地上観測器としてスーパーカミオカンデを想定し、定量的に明らかにした。また軸対称2次元の数値シミュレーションを用い、ガンマ線バーストでジェットが生じるタイミングの違いが光球輻射に及ぼす影響を明らかにした。橋本は13太陽質量の星の超新星爆発計算を近似的なニュートリノ輸送を用いて行い、rプロセス元素合成が爆発前の星の磁場と回転のパラメータに依存すること、ジェット状爆発に伴い元素組成の第3ピークを際立って再現されうること、を指摘した。また、最近計算し直されたトリプルアルファ反応率を用い、Ia型超新星に関しては特に低い降着率の場合従来のシナリオが変わることを示した。大質量の進化については、s-過程元素合成の効率が大幅に減少することを明らかにした。長滝は、ガンマ線バーストジェットの形成、伝搬、放射を特殊相対的流体コード、及び一般相対論的磁気流体コードを開発、適用することで数値シミュレートした。回転しているブラックホールがガンマ線バーストジェットを駆動しうる可能性を示せた。また観測されているガンマ線バーストの特徴をある程度再現できた。ガンマ線バーストを宇宙距離指標として使う可能性を、数値シミュレーションの立場から検討出来る方向性を示した。鈴木は菊地と共同で、山田の開発した球対称の一般相対論的流体計算コードに拡散近似のニュートリノ輸送を組み込み、コアの重力崩壊開始から衝撃波が外層を伝播していく0(100)秒の進化を計算することができるようになった。その結果を用いてニュートリノ振動や元素合成の影響を調べ始めたところである。固武、滝脇は昨年度に開発を済ませた超新星用の輻射コードを一般相対論的に拡張してγ線バースト源へ適応し、ニュートリノ対生成がアウトフローを形成する条件を求めることに成功した。
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