研究課題
H23年度においては、ゼオライト、メソポーラスシリカ、単分散シリカナノ粒子の3つの材料の融合化を実施し、新規な規則性ナノ細孔シリカの開発に取り組んだ。一例として、粒径50nmの単分散シリカナノ粒子(SNSs)コロイド結晶を鋳型としたカーボンレプリカのメソ細孔内にSi源、Ti源、構造規定剤(SDA)を導入し結晶化を行うことで、ナノサイズ化TS-1のコロイド結晶の調製に成功した。結晶化24時間以降のサンプルはXRDよりMFI型構造に由来する回折ピークが観測でき、SEM観察より、一次粒子は鋳型として用いたSNSsと同様の直径50nm程度の球状形態を有していることが分かった。UV-vis.スペクトルより、ほぼ4配位Ti種のみが存在していることが分かった。これらの結果より、三次元規則性多孔質カーボンを鋳型として用い、この形態を維持したMFI型TS-1ナノゼオライト(Ti-containing zeolitic silica nanospheres:Ti-ZSNSs)の合成に成功したと考えている。Ti-ZSNSsを用い、過酸化水素を酸化剤とし、1-ヘキセンのエポキシ化反応を行ったところ、一般的な方法で合成したTs-1より高い活性を示した。Ti-ZSNSsはMFI型ゼオライトに起因するミクロ細孔、粒子間隙に由来するメソ細孔を有している。このような構造特性が高活性の要因になっていると考えている。
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