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2011 年度 実績報告書

浸透圧応答MAPキナーゼ細胞内情報伝達経路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19107004
研究機関東京大学

研究代表者

斎藤 春雄  東京大学, 医科学研究所, 教授 (60114485)

キーワード細胞内シグナル伝達 / ストレス応答 / MAPキナーゼ / 浸透圧センサー / 酵母
研究概要

浸透圧変化に対する適切な細胞応答は、生物の生存に不可欠なものであるが、その分子機構には不明な点が多い。そこで、本研究計画では酵母のHigh Osmolarity Glycerol(HOG)経路をモデル系として、高浸透圧適応に係わるシグナル伝達機構の解明を目指す。HOG経路の上流部位はSho1支経路とSln1支経路とよりなるが、本年度は主にSho1支経路の制御機構に関して、以下の成果を挙げた。
昨年度は、Sho1支経路の活性化に中心的な役割を持つSho1膜タンパク質がホモ多量体として存在することを報告した。本年度は、システイン・クロスリンク法を用いてSho1多量体構造の概要を明らかにした。まず、野生型Sho1 にある二個のCysをSer に変えた後、TM1~TM4の各アミノ酸残基を一個ずつCysに置換した変異体を作製した。化学クロスリンク法で解析したところ、多量体中で隣接するSho1分子の同一残基間のホモ・クロスリンクが、S55C(TM1)、T66C(TM2)、194C(TM3)、A124C(TM4)などでみられた。さらに、S55C/I94C、T66C/I94Cなどの二重クロスリンク実験より、TM2/TM3を境界面とした3量体が基本ユニットであり、その3量体がさらにTM1/TM4の境界面で2量体化することがわかった。このことから、6個の3量体で構成されるリングが2次元に展開するhoneycomb状の多環構造という全く新規な構造モデルが得られた。
また、Cys残基同士が直接ジスルフィド結合する例も見つかっている。これらの残基はきわめて近い距離にあるはずであり、TM領域を構成する4本のヘリックス聞の相互位置関係を推定することが可能になった。今後、このSho1多量体構造の機能的意義を明らかにする計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Dynamic regulation of hyperosmotic stress response in the budding yeast2011

    • 著者名/発表者名
      Haruo Saito
    • 学会等名
      Society for General Microbiology Conference 2011
    • 発表場所
      Harrogate, UK
    • 年月日
      2011-04-13
  • [備考]

    • URL

      http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/MolCellSignal

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公開日: 2013-06-26  

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