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2007 年度 実績報告書

脂肪細胞脂肪蓄積の分子基盤解明による抗メタボリックシンドローム研究

研究課題

研究課題/領域番号 19108002
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 隆一郎  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50187259)

研究分担者 井上 順  東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (70323962)
キーワード脂肪細胞 / 脂肪滴 / PPARγ / TRB3 / 3T3-L1 / メタボリックシンドローム
研究概要

少子高齢社会を迎えた日本において,医療費の増大化を少しでも軽減することが望まれている。このために食品機能を利用した健康維持の試みが重要視されており,本研究はメタボリックシンドローム予防を目指した基礎研究を行う。
本疾病の引き金として肥満が挙げられており,脂肪細胞内での生命現象を詳細に解析する必要がある。脂肪細胞内でどのような機構で脂肪滴形成が促進され,この過程で細胞内に生じる種々の生命現象についての詳細な研究はなされていない。そこで脂肪的形成の分子基盤の解析に焦点を当て,この知見に基づき食品機能を評価する応用研究を発展させていく。
本年度は,インスリンシグナルの下流に位置してそのシグナル伝達を軽減する作用が知られているTRB3タンパク質の脂肪細胞内での機能解析を行った。脂肪細胞分化モデル細胞の3T3-L1を分化させると,TRB3は分化初期に発現低下するものの,その後上昇することが確認され,脂肪細胞分化時に何らかの機能を発揮していることが予想された。そこで3T3-L1細胞にレンチウイルスを用い,TRB3を過剰発現させると分化が抑制され,脂肪滴蓄積の減少が見られた。一方,siRNAを用いてTRB3発現を抑制させると,分化は亢進した。この作用点を明らかにすべく,分化のマスターレギュレーターであるPPARγへのTRB3の作用を解析したところ,阻害活性が見出された。TRB3はPPARγにタンパク質-タンパク質結合をすることを,in vitro, in vivoで確認した。以上の結果より,TRB3はPPARγ活性を負に制御することにより脂肪細胞分化を抑制する作用を持つことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] TRB3 suppresses adipocyte differentiation by negatively regulating PPARγ transcriptional activity2008

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Y, Ohoka N, Hayashi H, Sato R.
    • 雑誌名

      J.Lipid Res 49

      ページ: 880-892

    • 査読あり
  • [学会発表] PPARγを介した転写調節による脂肪滴形成の制御2007

    • 著者名/発表者名
      高橋 裕, 大岡 伸通, 有村 直人, 林 秀敏, 佐藤 隆一郎
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会第80回日本生化学会大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20071211-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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