研究概要 |
人間の行動をさりげなく観測し,人間を支援する母親のようなメディア(環境メディア)の構築を目指して,これまで「人間同士の1対1の対話」,「講師と生徒の1対多の対話」,「家の中での日常生活」,「キッチンでの調理活動」の4つをフィールドとして,人間の自然な行動を妨害しない情報収集システムの構築とデータの収集を行なってきた.本研究では,これらのフィールドで人間を支援するシステムの実現を目指して,これまで収集してきた人間の自然な行動情報に基づき,支援を必要としている人間の行動をモデル化することを目的とする.そのため,データに現れる人間の行動を,空間と時間に基づいた一連の要素のパターン(時空間コンテキスト)として記述する手法を研究する. まず環境メディアを構築する基礎として,観測したデータに基づく人間の行動のモデル化,及びその記述法を確立する.人間の日常および対話行動から興味深い行動を抽出し,その行動をモデル化して時空間コンテキストに基づいて記述する.その後,環境メディアの観測データからその行動に該当する部分を探索・同定し,行動モデルの評価を行う.
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