研究課題/領域番号 |
19200021
|
研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
石黒 真木夫 統計数理研究所, 名誉教授 (10000217)
|
研究分担者 |
岡田 泰昌 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (80160688)
越久 仁敬 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
田村 義保 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (60150033)
三分一 史和 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (30360647)
|
キーワード | 非線形入力モデル / 因果関係 / ニューロンの分類 / データ重ねあわせ / SN比の改善 / 過渡的現象の解析 / 情報量規準 / 画像データ解析 |
研究概要 |
本研究は、ラット脳幹内の呼吸関連領域から得られた膜電位イメージデータの統計的解析によって呼吸関連領域各部位における電気的変動の間の因果関係を把握することによって呼吸リズム形成機構を明らかにすることを目的とし、最初の3年間で自発呼吸のデータから各呼吸に寄与している部位を抽出することを可能とするSTF (Sigmoid and Transfer Function)モデルを開発、このモデルの活用によって、病的に多ピークの呼吸活動を示す場合にそれぞれのピークに寄与している部位が必ずしも一致していない現象が呼吸リズム形成過程の解明にあたって重要であることを見出すとともに、NNAR (Nearest Neighbour Auto-Regressive)モデルを用いた解析により、多数の計測の重ね合わせによることなく、各計測ごとに呼吸筋駆動信号(C4VR信号)と相関の高い変動をしめす部位を見つける方法に関しての特許を申請した。4年計画の最終年次にあたる今年度は近い将来における膜電位データより時間的空間的解像度が高い計測技術の利用を視野にいれつつ研究を進め特に、呼吸神経細胞ネットワーク活動の数値シミュレーション法を工夫しその統計的特性を実データに合わせる進化型最適化技法の開発、標本ラットの「個性」の統計的把握の基礎となる標準脳画像構築法の研究を進め成果を得た。データ公開の準備も進めたがこれの実施は関連論文の発表が完了するまで待つこととした。
|