研究分担者 |
國田 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10195472)
有川 二郎 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142704)
大沢 一貴 長崎大学, 学内共同利用施設, 准教授 (90244756)
後藤 一雄 (財)実験動物中央研究所, ICLASモニタリングセンター, 研究員 (00205593)
池 郁生 (独)理化学研究所, バイオリソースセンター, 研究員 (40183157)
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研究概要 |
前年度に引き続き、検査用抗原の開発および培養精製抗原の調整方法の改良を重ねた後、実験感染血清を用いてELISA法によりフェーズI評価を行った。十分な特異性と感度を有する抗原について、フェL-一ズII評価として、FMA法に用いる至適抗原濃度、抗原とビーズのカップリング条件、カップリング後のビーズの保存条件等の検討を行った。 その結果、Hantaan virus, MHV, SDAV, Sendai virus, EDIMV, MPV, MVM, H-1 virus, KRV, M. pulmonis, C. pilifrme の11種の病原体に関する各抗原ではFMAZaによる血清診断が可能となったが、LCMV, TMEV, MNV では抗原の特異性や精製度に問題が残り、抗原調整法の変更あるいは新たな組換え抗原の開発が必要と思われる。また、Ectromelia virusでは実験感染血清の準備が遅れたことから、フェーズll評価の一部が未検討である。 抗原とカップリングさせたビーズの保存について、アジ化ナトリウムの添加後に冷蔵保全する方法で、M. pulmonis, Hantaan virus, Sendai virus NP抗原で活性の低下がみられたが、他の抗原では少なくとも3カ月以上の間、活性の低下は見られなかった。Hantaan virus抗原の活性の低下は、protease inhibitorを添加することで回避できた。 各分担者においては、マウス・ラットに感染する他の病原体へのFMA法の適用を想定して、抗原調整や従来法での診断等の予備的検討も併せて実施した。
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