研究課題
本研究は、未来に生きる子どもたちのためのより良い環境(情報基盤)構築を教育分野から促す長期目標の下、教育支援のための地域無線・光通信複合情報基盤の開発を直接の目的としている。今年度は、教育用地域無線情報基盤として重要と考えられる5GHz帯無線アクセスシステムの包括免許を得て、衛星通信網との多地点相互接続実験を行うため、筑波大学に基地局および筑波地域に移動局1局を開局、この地上無線通信系に筑波大学-宇宙航空研究開発機構(JAXA)間の光ファイバ網を接続、さらにJAXAから超高速インターネット衛星「きずな」を介して国内の2校、奈良女子大学附属中等学校と熊本県南小国中学校をつなぎ、地上無線移動局を筑波大学の北5km程の高エネルギー加速器研究機構(KEK)に設営、この3地点をメッシュ状に、各々高精細HD映像2系統で相互接続、高精細映像「超鏡」を用いた素粒子に関する遠隔学習を実施した。これにより、地域無線・光通信複合情報基盤に衛星通信を組入れ、緊急時にも対応可能な教育情報基盤における、複数の学校現場や研究機関をつないだモデル実験を行うことが出来、通信システムに関する数多のデータのみならず、多地点遠隔授業実践に至るさまざまの記録が集まり、今後の教育支援のための情報基盤の運用に関わる貴重な示唆を得ることができた。また、教師の負担を減じ、教育現場におけるテクノロジー活用を進める方策として、コンピュータの維持管理を専門家がネットワークを介してサーバ側で支援する、シンクライアント方式やクラウドコンピューティングの実験を大阪の小学校を対象に開始した。その他、学習状況の客観評価に向けた取組として、NIRSデータ等による検討を行った。
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