研究分担者 |
庄司 功 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (20282329)
加茂 憲一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10404740)
柳原 宏和 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70342615)
二宮 嘉行 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (50343330)
嘉戸 昭夫 富山県林業技術センター, 林業試験場中山間地域資源課, 副主幹研究員 (10446619)
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研究概要 |
地球温暖化防止対策として1997年に京都議定書が議決されて以来,大気中の二酸化炭素削減に寄与する森林の炭素吸収・貯蔵機能が再認識され,森林の持続的経営が改めて重視されることとなった.また,森林資源から得られる木質系資材及び住宅,家具等の利用は大気中の二酸化炭素増加を間接的に防ぐ効果があり,地球温暖化防止の重要な鍵を握るものとして,現在持続的な森林資源管理と循環型社会における木材利用のあり方が見直されてきている.その一方,現状の森林を取り巻く自然・経済環境下では,中山間地域における再造林の放棄・間伐などといった管理そのものの放棄が問題視されている.木材価格の低迷に加え,近年の台風被害・雪害・火事と言った自然災害の多発の影響も悪循環的に管理放棄を促進させている.本研究では,自然災害・管理放棄発生リスクをあらかじめ予見するとともに,持続的な森林資源管理を遂行するため,その妨げとなる管理放棄リスクを時間・空間的なべクトルをもって可視化するシステムを構築し,災害・管理放棄の回避を可能とするリスクヘッジ型持続的森林資源管理に向けた政策分析を行う. 平成19年度の研究成果は以下の通りである。 ・空間統計モデル構築に関わる試験対象地域を北陸地域(富山県)に設置した. ・雪害の発生に関する空間及び頻度の分布データを収集した. ・災害発生地に対する物理的生成メカニズムを地理情報に起因する要素により確率的に解明するため,ロジスティック回帰による統計モデルを構築した. ・システム収穫表「富山県シルブの森」を最適化モデルへの結合を可能にするために,モジュールとして再開発した. ・福岡県八女郡に設置した試験林での成長データ収集を行った. ・市況データの収集を行った.
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