研究概要 |
本年度の研究は2つの方向にまとめられる。第1は都市形成に関する理論的研究の実証化である。昨年度の理論を改善し,成果をStudies in Regional Scienceに掲載することができた。この理論を実際のデータを用いてシミュレーションする枠組みを作り,本年の土木計画学研究発表会で発表する予定である。第2は対象地域の拡大を目指した新たなモデル概念の考察とデータ収集である。対象地域を愛知県全体と三遠南信地域(愛知県東部,静岡県西部,長野県飯田市周辺)とし,新たなゾーニングを設定した。従来は道路交通センサスBゾーンを用いていたが,この区分は小さくモデル構築が不可能と判断した。そのため愛知県西部,中部は複数市町村で区分し,愛知県東部,静岡県西部は市町村単位,南信地域は1ゾーンに設定した。このゾーニングに従い貨物流動,ゾーン間時間距離,その他社会経済データを整備した。現在コンピュータモデルを作成中である。昨年度の成果は年度末に完成したため,本年度は昨年度成果を広く学会発表した。この研究成果は国際的に多くの反響があった。
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