研究分担者 |
瀬戸 浩二 島根大学, 汽水域研究センター, 准教授 (60252897)
野中 資博 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (60093655)
森 也寸志 島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (80252899)
相崎 守弘 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (20109911)
石賀 裕明 島根大学, 総合理工学部, 教授 (80183002)
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研究概要 |
1,中海本庄水域内では,2006年度に行われた西部承水路撤去の影響が強ぐ,旧排水機場の潮通しの効果は限定的であった.境水道側では,貯木場の小湖盆の底層に見られる貧酸素水塊が上げ潮時に吸い上げられ,比較的浅い水域まで無酸素水塊の影響を受け,生物相に影響を与えたことが明らかとなった、2,排水からリンを除去・回収する際に,夾雑イオンの影響を受けにくいピラー導入型ハイドロタルサイト化合物(HT)の合成方法を確立しだ,さらに,従来のHTCFに比べ貫流容量が20%高い新型HTCFを開発できた.底泥かち溶出するリンに対し,高い溶出抑制効果を発揮する,廃瓦を複合した機能性覆砂材を開発した.3,グラースファイバーを使った森林斜面の土壌浸透水から,局地集中豪雨の際には土壌の浸透性の違いが汚濁負荷の形成に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。SWATモデルを用い,流域からの浮遊物質およが栄養塩,特に窒素やリンの流出ど流域内の営農活動について解析を進め,流域からの浮遊物質量を推定した.4,中海に流入する飯梨川上流部にある山佐ダム及び布部ダムを対象に,流域からめ負荷とダム湖水質の関係を調べた。また,上流部の小流域を単位に,土地利用,人口,農地などの情報を整備した.両ダム湖において,窒素については流入河川水質がそのままダム湖水質になっており,ダム湖における浄化作用がないことが明らかになった.5,神西湖および宍道湖の底泥の柱状試料の元素組成分析をもとに環境変遷の検討を行った.その結果,富栄養化を示唆するリン濃度の増加や周辺地域での人間活動の状況を示す亜鉛および重金属濃度の増加が認められた.6,海草コアマモの遺伝的多様性をマイクロサデライトマーカーにより調べた結果,生育場所が分断化されている中海のコアマモは,大橋川のコアマモに比べて遺伝的多様性が低下していることが明らかとなった.
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