研究課題
今年度は、台風の観測が中心だったが、すでにいくつかの端緒的な結果も出ている。2月に東京で国内集会を開催して、研究成果について情報交換を行った。また、今年度に予定されていた第3回THORPEX国際科学ワークショップが新型インフルエンザのため、次年度の2009年9月に延期開催となったため、そのワークショップでの報告および成果も含めて報告する。1.台風の最適観測新気象予測システムのアンサンブル予測情報に基づき、台風を8月末から10月初めにかけて6週間、航空機により直接観測を行った(中澤、別所)。観測計画の立案にあたっては、名古屋大学・上田博教授の協力を得て行った。2.最適観測のインパクト実験台風周辺で感度解析を行った(小森、酒井)。感度解析によって得られたターゲット領域付近の観測データの予報インパクトを評価した(山下、太田)。これらの作業は、気象庁・数値予報課(永田、佐藤)の協力の下で実施した。2008年9月を対象に高解像度領域モデルによる日本域アンサンブル予測を行い、誤差情報を付加した降水量や風速の詳細時系列予測試験を実施した(斉藤、瀬古、國井)。インパクト実験の高解像度領域モデルによるダウンスケール実験に向けた開発を行った(原、川畑)。3.台風の構造変化と進路への影響台風の最適観測データや衛星データから、台風とその周辺の力学的・熱力学的構造を解析し、進路さらには強度にどのような影響を及ぼすのかを調べた(中澤、別所)。沖縄-東シナ海域で急発達や進路の転向をする台風について、水平解像度数キロメートルの解像度で雲解像実験を行い、眼やスパイラルレインバンドを解像した(坪木)。
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http://tparc.mrijma.go.jp