研究分担者 |
藤田 文子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (50147005)
SHEILA Hones 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70206035)
吉見 俊哉 東京大学, 大学院・情報学環学際情報学府, 教授 (40201040)
谷川 建司 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10361289)
土屋 由香 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90263631)
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研究概要 |
初年度の研究成果の第一は,米国とアジアとの文化融合をめぐる研究を海外から招聘した講師を含めて推進したことである。ハワイ大学の吉原真理氏による"AVoiceofOne'sOwn:AsiansandAsianAmericamsinClassicalMusicandtheQuestionofAuthenticity"と題する報告(5月)では,米国で活躍するアジア系音楽家の聞き取り調査の結果を中心に,西洋古典音楽における文化的要素の影響と変容に関する検討を行い,ミシガン州立大学の清水さゆり氏による報告「戦間期の日米野球交流と民間団体の役割」(7月)では,特に外交史としての野球交流における官民の担い手の多層性が明らかになった。アメリカ文化外交をめぐる学際的連携は本科研の重要課題であるが,研究分担者である吉見と土屋がそれぞれ関わっている科研プロジェクトと合同で,平成19年12月に国際シンポジウム「冷戦期アジア太平洋における文化外交」を東京大学で開催したことが,実績の第二として挙げられる。特に本研究を中心とするセッション「アメリカ文化外交と大衆文化,開発援助」では,海外共同研究者であるミシガン大学のペニー,ヴォン,エシェンによる冷戦期の文化使節としてのジャズ音楽家の役割についての報告,研究分担者である梅崎と矢口がそれぞれアメリカの平和部隊の位置づけ,サイパン島の歴史モニュメントに関する最新状況の報告を行ない,代表者の能登路が司会を,分担者の谷川がコメントを担当した。また研究分担者である藤田は米国の文化情報政策とアジアからの反応に関するセッションでコメントを行なった。海外調査については,能登路が米国で冷戦期の核防衛に関する調査を行ない,矢口,谷川が文化外交の地域社会への影響について,それぞれ米国,中国において資料調査を行なった。(769字)
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