研究課題/領域番号 |
19201053
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村嶋 英治 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70239515)
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研究分担者 |
宮田 敏之 東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70309516)
遠藤 元 大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (30307144)
伊藤 友美 神戸大学, 国際文化研究科, 准教授 (40337746)
安部 鶴代 日本貿易振興機構, アジア経済研究所, 研究員 (60450483)
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キーワード | 東南アジア地域研究 / 東南アジア史 / 東アジア史 / 華僑華人研究 / タイ地域研究 / タイ近現代史 |
研究概要 |
本研究は、タイの政治、経済、社会、宗教研究に実績を有する5名の日本人タイ地域研究者を中心として、(1)既存研究では殆ど未利用である、タイで印刷された膨大な量の華字日刊新聞紙(世界中で唯一タイ国立図書館のみに所蔵、主として20世紀前半を対象)、(2)タイ国立公文書館のタイ語一次資料、(3)タイ各地の旧華僑学校、華人団体図書室等あるいは、華僑指導者本人もしくは子孫が、保存する、タイ刊行の中国語文献や個人文書等を、広範に収集し、(4)同時に商工業、文化、宗教、社会、教育などの華僑華人団体の関係者多数にインタビューを実施して、これらの収集資料に依って、20世紀のタイ華僑華人社会の実像、タイ社会における役割、中国・日本との関係およびタイ社会との相互作用・関係を、多面的かつ詳細に明らかにし、既存知識に大幅な追加・修正を加えることを目的とする。 上記目的のため、村嶋英治は、タイ国立図書館所蔵華字紙の閲覧筆写、タイ国立公文書館所蔵文書の閲覧複写の調査を実施した。宮田敏之は、バンコク及び東北タイにおいて華僑系ビジネスの歴史とその事業展開に関する資料調査・収集をおこなった。特に、タイで長い歴史を持つライスビジネスと、近年、発展の著しい放送ビジネスに関わる華僑系企業家について調査した。遠藤元は、タイにおける消費財メーカーの販売チャネルに関して資料収集および華人系商人へのインタビュー調査を実施した。伊藤友美は、華人系の女性出家者について資料収集を行った。安部鶴代は、タイにおける華人の社会団体のうち、華人で構成されるが正当なタイの団体とみなされるものを対象にして、これらを構成する華人とタイの政治家の間にどのような関係があるのかを明かにするため、葬式本などから履歴を収集し整理作業を実施した。
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