研究課題/領域番号 |
19202003
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研究機関 | 財団法人東方研究会 |
研究代表者 |
釈 悟震 (財)東方研究会, 研究員 (80270536)
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研究分担者 |
有賀 弘紀 (財)東方研究会, 研究員 (50290995)
佐久間 留理子 (財)東方研究会, 研究員 (60280658)
佐々木 一憲 (財)東方研究会, 研究員 (80508515)
奈良 修一 (財)東方研究会, 研究員 (00260125)
森 和也 (財)東方研究会, 研究員 (60277788)
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キーワード | 近代的寛容思想の限界 / アジア的寛容思想 / ヒンドゥー・イスラムの共存思想 / 和合 / 仏教と他宗教の対話 / ウパニシャッド的寛容思想 / 寛容と非寛容の境界 / 異る宗教との共存思想 |
研究概要 |
本プロジェクト最終年である本年度は、二つの方向性を以て積極的に活動した。 第一には、本プロジェクトの成果の公表であり、その成果をまとめた論文集の刊行である。第二には、本プロジェクトの更なる継続的な発展と深化、そしてその成果の一般社会への公表、またその成果の応用のための基礎研究、つまり現代社会において不可欠な「寛容」思想のアジア的展開研究へと本テーマを継続しつつ一段と発展拡大させるための基礎研究である。 まず、成果発表に関しては連携研究者である山下博司(東北大学)が、南アジアにおける諸宗教・文化融和の現状を、主にヨーガ思想の東南アジアにおける受容という視点から発表した。またそれぞれの研究分担者・連携研究者及び研究協力者による成果は、総550ページを超える研究成果報告書の刊行へと結実させることが出来た。つまり本報告書においては、論文17本、海外の招聘研究者の投稿2本を中心に、関連重要論文の和訳2本、さらに映像資料などインドを中心とするインド的寛容思想研究に不可欠な資料を加えて、本テーマ研究のスタンダード形成のための基本的な方向性を確定することができた。その一方で、本プロジェクトのテーマの更なる発展と展開、さらには研究成果の実社会への応用のための調査研究に関しては、本プロジェクト研究代表者釈悟震を筆頭に、連携研究者丸井浩(東京大学)、保坂俊司(中央大学)などの諸研究者が、それぞれインド、スリランカ、韓国、東南アジア諸国の現状調査を行った。特に、インドやスリランカ、さらには韓国における諸宗教共存の現状研究においては、現地の人々との研究ネットワークの構築を実現でき、今後の研究につなげることが出来た。
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