研究課題/領域番号 |
19202017
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山中 章 三重大学, 人文学部, 教授 (40303713)
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研究分担者 |
関口 敦仁 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (10336646)
黄 暁芬 東亜大学, 総合人間文化学部, 教授 (20330722)
山田 雄司 三重大学, 人文学部, 准教授 (90314103)
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キーワード | GPS / 都市国家 / 3DVR復原 / テイール遺跡群 / 鈴鹿関 / 旧都(都城) / 都市設計 |
研究概要 |
東アジア・西アジア・地中海文化圏の接点をなし、各文化の交流拠点となったのが中近東とりわけ地中海沿岸部の諸地域であった。当該地域で急速に発達した「都市国家」はその後の文明世界での都市形成に大きな役割を果たしたものと考えられている。過去二年間の本研究によって、東アジア文化圏に成立した王城は、「都市国家」の機能を継承しつつ大規模化して成立した中央集権国家の中心であることが判明しつつある。ただし、東アジアの都市と西アジアの都市との間の、都市設計などの具体的な点でどの様な共通点や相違点があるかについては、過去の調査実態や方法論の問題で全く検討することすらできていない現実があった。そこで本年度は、中国での都市形成の原点とも言える漢・唐・明代の都城遺跡についてはさらに具体的に現地踏査を行って実態の把握に努め、日本や西アジアではGPS測量を行うと共に、高解像度写真を用いて、都市の立地や諸機能の配置について比較研究を行った。特に、ローマ時代からビザンチン時代にかけての地中海の有力港湾都市テイール遺跡群(ラマリサイト)では、測量調査とGPS-VRモデル作成によって、政治、経済、外交、軍事、文化、葬送の諸機能が一体化した姿を再現するための基礎資料を得ることができた。また日本の古代遺跡である鈴鹿関については、同様の手法でもって交通機関における防御性の問題を実証することができた。
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