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2010 年度 実績報告書

GISを用いた東アジア都市・王城遺跡形成史の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 19202017
研究機関三重大学

研究代表者

山中 章  三重大学, 人文学部, 教授 (40303713)

研究分担者 関口 敦仁  情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (10336646)
黄 暁芬  東亜大学, 総合人間文化学部, 教授 (20330722)
山田 雄司  三重大学, 人文学部, 准教授 (90314103)
キーワードtYRE都市遺跡3DVR復元 / 東西アジア比較都市研究 / 鈴鹿関3DVR復元 / GPS測量 / 秦直道
研究概要

これまでの本研究によって、東アジア文化圏に成立した王城は、「都市国家」の機能を継承しつつ、支配を視覚的にも強調するため、立地を考慮し,大規模化して建設されてきたことを明らかにした。
特に、本年度実施したレバノンTyre遺跡群での測量調査によって、東アジアの王城都市と西アジアの都市との間に、都市理念に多くの共通点があることが判明した。まず、都市の設計に当たっては基軸となる道路が設置され、これに直行する形で複数の枝道路が設置された。港湾都市であるTyreでは港から順番に軸線に沿って社会的、文化的施設が整備された。神殿、浴場、闘技場、商工会議所、工房が先端部であるCity-Siteに建設され、道路網の最奥部には象徴としての記念門が設けられ、その直ぐ横には大衆の文化施設である戦車競技場が設置された。こうした施設群を維持するため南南東に位置する湧水地からは水道が敷設され、道路沿いに各戸に給水しつつ最先端部の浴場にまで届けられた。そして、都市郊外の東部丘陵上には都市を見下ろす位置に墓域が設けられ、都市住民の一体性が確保された。こうした施設配置はその規模や構造こそ異なるが、日本の古代宮都における都市機能配置と多くの共通点を有していることを明らかにした。最終年度では、こうした実地調査に基づき、西アジア都市の設計原理を視覚的に明示するため、GPS精密測量を実施し、精度の高いデーターを入手し、3DVR復元モデルを作成した。さらに、4年間の成果を各プロジェクト毎にまとめ、報告書として刊行し、鈴鹿関については三関全体を比較検討することが可能な3DVR復原を作成、DVD化して公開することができた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 斎宮・離宮院変遷の歴史的背景-離宮院遷宮にみる古代王権と伊勢神宮-2011

    • 著者名/発表者名
      山中章
    • 雑誌名

      仁明朝史の研究-承和転換期とその周辺-(角田文衞監修・古代学協会編)(思文閣出版)

      ページ: 289-334

  • [雑誌論文] 日本古代宮都の羅城をめぐる諸問題2011

    • 著者名/発表者名
      山中章
    • 雑誌名

      東アジア都城の比較研究

      ページ: 70-88

  • [雑誌論文] GPSを用いるARコンテンツにあたえる位置精度の影響について2011

    • 著者名/発表者名
      関口敦仁
    • 雑誌名

      情報科学大学院大学紀要

      巻: 2 ページ: 35-40

  • [雑誌論文] 秦直道の研究2011

    • 著者名/発表者名
      黄暁芬・張在明
    • 雑誌名

      日本考古学

      巻: 31 ページ: 1-19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 怨霊から神へ-菅原道真の神格化-2010

    • 著者名/発表者名
      山田雄司
    • 雑誌名

      日本歴史

      巻: 746 ページ: 1-18

    • 査読あり
  • [学会発表] 秦漢墓と地中海葬制の比較2010

    • 著者名/発表者名
      黄暁芬
    • 学会等名
      中国社会科学院考古研究所 漢文化研究会
    • 発表場所
      中国河南省安陽市
    • 年月日
      20100917-20100919
  • [図書] 北野社家日記第八 史料纂集2011

    • 著者名/発表者名
      山田雄司・山澤学
    • 総ページ数
      309
    • 出版者
      八木書店
  • [備考]

    • URL

      http://faculty.human.mie-u.ac.jp/~koukogaku/

  • [備考]

    • URL

      http://eastasiagis.cocolog-nifty.com/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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