東アジア諸地域に所在した古代王権は、秦による中国の統一以降、その強い影響下に置かれた。特に漢は、周辺諸地域を直轄支配するため、政治的・軍事的拠点を朝鮮半島からインドシナ半島にかけての広範囲に置いた。中国統一王朝の文化はシルクロード等を経て西アジアに及び。漢字文化圏とアルファベット文化圏とが接触し新たな文化生み出したといわれる。しかしその実態は各地域での調査技術や方法論の相違から未だに比較の俎上に載せることすら困難な事態にある。そこで、中国での都市形成の原点ともいえる漢・唐・明代の都城遺跡の現地踏査を行って実態の把握に努め、日本や西アジアではGPS測量を行うと共に、高解像度写真を用いて、都市の立地や諸機能の配置について比較研究を行う。
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