研究課題/領域番号 |
19202025
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研究機関 | 奈良県立橿原考古学研究所 |
研究代表者 |
寺澤 薫 奈良県立橿原考古学研究所, 総務企画部, 部長 (90250365)
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研究分担者 |
豊岡 卓之 奈良県立橿原考古学研究所, 研究員 (00250374)
橋本 裕行 奈良県立橿原考古学研究所, 埋蔵文化財部, 総括研究員 (80270776)
林部 均 奈良県立橿原考古学研究所, 埋蔵文化財部, 総括研究員 (70250371)
坂 靖 奈良県立橿原考古学研究所, 総務企画部, 総括研究員 (30250377)
岡林 孝作 奈良県立橿原考古学研究所, 附属博物館, 総括学芸員 (80250380)
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キーワード | 纒向巻之内地区 / 1 / 500地形図 / 桜井茶臼山古墳 / 竪穴式石室 / 木棺搬出 / 銅鏡片331点 / 曹魏高陵 / 漢三闕 |
研究概要 |
平成21年度は、(1)資料調査、(2)地形測量図作成、(3)桜井茶臼山古墳の調査という3本の柱を立て研究を推進した。 (1)資料調査:日本列島の辺境部における王権と地方権力との関連、淡路における高地性集落と鉄器生産について、日本列島北部における古代国家の形成過程の具体的検討等の調査を実施した。 (2)地形測量図作成:纒向遺跡巻之内地区のS=1/500地形図化予定範囲のうち残り1/2の範囲の図化を(株)南紀航測センターに委託し、完了した。合わせて二つの図画を合成したS=1/500・1/1,000地形図を作成した。この地形図の完成によって、纒向遺跡巻之内地区における過去の調査地点と調査区の範囲をより正確にプロットすることが可能となった。 (3)発掘調査:桜井市外山に所在する桜井茶臼山古墳第8次調査を実施し、竪穴式石室の構築法の詳細を観察するとともに、60年前の調査で埋め戻されていた木棺を損傷することなく搬出した。また、盗掘埋土中から銅鏡片331点を含む多数の副葬品を回収し、200m級の王墓が有する副葬品の内容をより具体的に明らかにすることができた。 (4)その他:初期大和王権が崇拝した三輪山信仰と夏代から歴史時代に到るまで中国の各王朝が崇拝した中岳嵩山信仰との比較検討、および昨年公表された曹魏高陵と〓都との関係について実地踏査することを主たる目的として、中華人民共和国河南省洛陽市隋唐洛陽城天堂遺址発掘調査現場・同洛陽城定鼎門遺址、同省登封市漢三闕(太室闕・啓母闕・少室闕)・中岳廟漢石人、同省新鄭市鄭韓故城・鄭王陵博物館・胡荘韓王陵M1・2号墓、同省鄭州市河南博物院、同省安陽市安陽県曹魏武王高陵、河北省邯鄲市臨〓県〓城三台遺址・同市磁県北朝陵墓群(東魏孝静帝善見西陵・北斉神武帝高歓義平陵・北斉文嚢帝高澄成陵)等の踏査を実施した。
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