研究課題/領域番号 |
19203005
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
白取 祐司 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10171050)
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研究分担者 |
仲 真紀子 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00172255)
川崎 英明 関西学院大学, 司法研究科, 教授 (30127485)
今井 猛嘉 法政大学, 法務研究科, 教授 (50203295)
高倉 新喜 山形大学, 人文学部, 准教授 (50301867)
田中 康雄 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20171803)
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キーワード | 基礎法学 / 教育系心理学 / 刑事法学 / 社会系心理学 / 実験系心理学 |
研究概要 |
本年度は、実施計画にもとづき、各班でそれぞれ研究を進め、例年通り年度末に研究集会(ワークショップ)を2日間にわたって行い(2010年2月21日、22日)、そこで成果の共有と研究の方向性について論究した。この集会では、足利事件の担当弁護士に報告をお願いし、被疑者の取調べにおける心理学的課題と可視化問題について詳細に検討を加えた。各班の状況は以下のとおりである。 (1)手続的公正の心理学班では、調査票にもとづいた実態調査「人々の裁判員裁判と刑事司法への態度」を前年度(2009年2月)に行ったが、その調査結果をまとめ、分析したものを、法社会学会(2009年5月9日)において共同研究の成果として発表した。その際、研究分担者の松村が主報告をし、研究代表者の白取は全体の報告に対するコメントを行った(『法社会学研究』72号70頁以下に掲載)。 (2)裁判員制度分析班では、2009年5月からの裁判員制度実施を迎え、データ収集を進めたが、実態調査については手続的公正の心理学班で行っているため、証言心理学班と共同でシンポジウムを企画し、研究代表者・白取が刑事裁判における心理鑑定の進んでいるフランスに実態調査にでかけ、斯界の権威であるA・ペナン氏を日本に招聘することにした。そこで2010年3月25日、シンポジウム「刑事司法と心理鑑定--フランスの現状と日本への示唆」を行い、ペナン氏をメイン報告者とし、研究代表者・白取、研究分担者・仲、同・森等がパネリストとなって裁判における心理学鑑定の有用性とそのための条件について具体的検討を行い日本における課題を明らかにした。 (3)証言心理学班では、前年度に引き続いて子共に対する面接法について、場面実験や聞き取り調査などによるデータの集積とその分析を行った。
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