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2009 年度 実績報告書

非欧米世界からの比較政治学

研究課題

研究課題/領域番号 19203007
研究機関東京大学

研究代表者

塩川 伸明  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70126077)

研究分担者 藤原 帰一  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90173484)
大串 和雄  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90211101)
高原 明生  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (80240993)
木宮 正史  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (30221922)
キーワード民主化 / 権威主義 / 市場経済 / 経済発展 / グローバル化 / 体制移行 / 政党システム / 政府党体制
研究概要

4回の研究会を開催し、その都度、インテンシヴな討論を行なうことができた。地域としては、これまでの年度で十分取り上げられなかった中東イスラーム圏、南アジア地域、旧ユーゴスラヴィア地域、旧ソ連圏を主な題材とする報告がなされた。また、どの報告も理論的含蓄の深いものであり、それぞれネイション・ステイトの概念をめぐる歴史、経済発展と議会制民主主義の相互関係、経済体制移行と比較政治学の方法、政治制度とりわけ準大統領制の理論的再考といったテーマが地域の現実との関係で解き明かされた。
これらの報告をめぐる討論においても、フィールドを異にする研究者たちの間での意見交換を通じて、一方では、同じ概念が異なった文脈においては異なった意味を持つことが確認され、他方では、一見非常に異なった地域においても意外に共通の問題状況のあることにも注意が向けられた。
これまでの年度において主要なキーワードとなっていた「民主化」,「市場経済」「経済発展」「グローバル化」「権威主義」は引き続き今年度も重視されたが、それに加え、今年度は「ネイション・ステイト」「ナショナリズム」「議会制度」「連邦制」「エスニシティと国民統合」「(準)大統領制」といった多様な概念についても検討を加え、それを通して比較政治学の方法についての反省も重ねた。こうした作業を通じて、「非欧米世界からの比較政治学」を構築するための基礎固めはかなり進展したが、それをより精緻化しあるいは体系化する作業はなお今後の課題として残さざるを得ない。今回のプロジェクトが参加者たちの今後の研究に生かされ、新しい比較政治学への道の探究が一層進むことが期待される。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (9件) 学会発表 (6件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] グローバル化と「中国モデル」2010

    • 著者名/発表者名
      高原明生
    • 雑誌名

      NIHU現代中国早稲田大学拠点研究シリーズ 1巻

      ページ: 193-199

  • [雑誌論文] 民主化・内戦後の司法に課せられるもの-フジモリ裁判と世界の潮流-2010

    • 著者名/発表者名
      大串和雄
    • 雑誌名

      立教大学ラテンアメリカ研究所報 No.38(2009年)

      ページ: 7-19

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      高原明生(橋本晃和, ほか編)
    • 雑誌名

      日米中トライアングルと沖縄クエスチョン(冬至書房)

      ページ: 65-79

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      高原明生(西村成雄, ほか編蓍)
    • 雑誌名

      現代東アジアの政治と社会(放送大学教育振興会)

      ページ: 74-97,233-245

  • [雑誌論文] 旧ソ連地域の民族問題2009

    • 著者名/発表者名
      塩川伸明
    • 雑誌名

      ユーラシア研究 第40号

      ページ: 11-16

  • [雑誌論文] 藤田「社会主義史論」との対話2009

    • 著者名/発表者名
      塩川伸明
    • 雑誌名

      社会体制と法 第10号

      ページ: 91-103

  • [雑誌論文] 中国の台頭とその近隣外交--日本外交への示唆2009

    • 著者名/発表者名
      高原明生
    • 雑誌名

      RIETI Discussion Paper Series 09-J-012

      ページ: 1-19

  • [雑誌論文] 序論 東アジア秩序論の諸問題2009

    • 著者名/発表者名
      高原明生
    • 雑誌名

      国際政治 158号

      ページ: 1-9

  • [雑誌論文] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓『〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓』〓〓〓(論壇と現場 分断体制論と韓日市民社会 白樂晴『どこが中道であり、なぜ変革であるのか』を読んで2009

    • 著者名/発表者名
      木宮正史(〓〓〓〓〓〓)
    • 雑誌名

      〓〓〓〓〓(創作と批評) 146

      ページ: 405-415

  • [学会発表] 《成熟=停滞》期のソ連社会:政治人類学的考察の試み2010

    • 著者名/発表者名
      塩川伸明
    • 学会等名
      国際ワークショップ「ポストスターリン時代の文化的想像力」
    • 発表場所
      東京外国語大学
    • 年月日
      2010-02-22
  • [学会発表] 日韓国交正常化交渉における日韓の選択と日朝関係における含意2010

    • 著者名/発表者名
      木宮正史
    • 学会等名
      日韓国交正常化の現代的意味シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス18号館ホール
    • 年月日
      2010-01-23
  • [学会発表] ペレストロイカ・冷戦終焉・ソ連解体:20年後の地点からのパースペクティヴ2009

    • 著者名/発表者名
      塩川伸明
    • 学会等名
      ユーラシア地域大国比較シンポジウム
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] 日韓国交正常化における請求権問題再考2009

    • 著者名/発表者名
      木宮正史
    • 学会等名
      日韓歴史共同研究第3分科委員会(現代史部会)東京会議
    • 発表場所
      日韓文化交流基金会議室
    • 年月日
      2009-09-20
  • [学会発表] 戦後日韓関係の展開2009

    • 著者名/発表者名
      木宮正史
    • 学会等名
      日韓歴史共同研究第3分科委員会(現代史部会)沖縄会議
    • 発表場所
      沖縄那霸市都ホテル
    • 年月日
      2009-04-24
  • [学会発表] 日本の対北朝鮮政策の諸懸案と日韓の戦略的提携2009

    • 著者名/発表者名
      木宮正史
    • 学会等名
      第2回日韓政策フォーラム「オバマ政権の対北朝鮮政策と日韓の戦略的提携」
    • 発表場所
      大東文化大学法科大学院会議室
    • 年月日
      2009-04-01
  • [図書] 帝国は国境を越える-国際政治における力の分布 日本の国際政治学(2)国境なき国際政治(大芝亮・古城佳子・石田淳編)2009

    • 著者名/発表者名
      藤原帰一
    • 総ページ数
      276
    • 出版者
      有斐閣
  • [図書] 朝鮮半島の和解・協力の10年:金大中・盧武鉉政権の対北朝鮮政策の評価2009

    • 著者名/発表者名
      徐勝
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      御茶ノ水書房

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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