本研究は、日露戦後の大韓帝国の国際的地位が日本の「保護」時代にどのように変化し、何ゆえ日本の韓国「併合」に至ったのかという問題について、日韓両国間の人的ネットワークを基盤とし、日本、韓国、イギリス、アメリカ、ロシア、中国などに残された史料の包括的収集を行い、かつ徹底した事実関係の解明を従来試みられなかった斬新な視角から行うことで、体系的・総合的に研究する。 (1)国際政治の視点から韓国と日本、西洋列強、中国、また西洋相互の関係が韓国を中心に如何に展開したかを史料実証的に解明する。 (2)日韓の地域的結合関係が政治的・経済的・思想的に如何に作り上げられてきたか、その際にどういう問題が発生したかを検証する。 (3)韓国社会がどのように再編成されていったかを明らかにする。こうして初めて「併合」への変化が総合的に解明される。
|