研究課題
この研究では、さまざまなヒューマンケア場面をビデオ撮影し、相互行為分析の手法で分析した。また、そうした場面の分析に基づいて、相互行為を支援するシステムの開発を行った。具体的な分析は次の通りである。1高齢者施設でのケア場面のビデオ撮影を行った。特に、多人数場面で、高齢者がどのようなタイミングで介護者に要請を行っているかを分析した。その分析において、高齢者は介護者と他の高齢者の間の相互行為を観察し,その相互行為がいっ終わるかを考えて、そのタイミングにあわせて介護者に声をかけていることがわかった2ミユージアムにおける鑑賞場面をビデオ撮影し、鑑賞を支援するシステムの開発を行った。特に、大原美術館での鑑賞場面を撮影し、ゴーギャンの名画を解説するロボットを開発し、その実証実験を大原美術館で行った。この成果は、コンピュータと人間の相互行為ゐもっとも権威ある国際会議であるCHIに、CHI2008、CHI2009と引き続き査読論文として採択された。3保育園でのこどもと保育者の相互行為場面をビデオ撮影し、相互行為分析の手法で分析した。4患者中心医療をキーワードとして様々な医療場面の映像データの収集及びフィールドワークを行った。特に本年度全体は継続的に救急診療場面の撮影及び病院での救急車受け入れ時のホットラインの会話の録音を行った。いかに医療を受ける側(患者やその家族)へのケアを充実させるか。その問題を様々な種類の医療場面を対象として検討を行った。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (14件) 図書 (3件)
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D. Monekosso, P. Remagnino, and Y. Kuno (eds.), Intelligent Environments: Methods, Algorithms and Applications, Springer
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