研究課題
この研究では、高齢者施設、保育園、ミュージアムでの鑑賞支援場面、等のさまざまなヒューマンケアの場面を撮影されたビデオデータを用いて社会学の中で生まれたエスノメソドロジーの手法で分析し、その分析結果からさまざまな人間支援システムの開発を行おうというものである。本年度は、他者の前でケア活動がどのように行われているのかを分析し、その分析結果ら支援システム開発の指針を示すとともに、ロボットを用いた支援システムの開発も行った。また高齢者施設とミュージアムにおいて次の研究を行った。1高齢者施設において、複数の高齢者とケアワーカーがいる状況において、ある特定の高齢者とケアワーカーとのケア活動がいかにして開始されるかを分析した。またその分析から、ケアロボット等のサービスロボットの開発のためには、今自分が呼びかけられる状況にあることを視線や身体の方向で示す必要があることを明らかにした。この研究は、情報処理学会論文誌に採択され、平成21年度情報処理学会論文賞を受賞した。2ガイドと観客との相互行為のエスノメソドロジー的分析から、鑑賞支援行動を行うためには、ことばと身体活動との適切な連携や、身体の他者や展示物への方向性を、組織的に示す必要があることを明らかにした。またその分析から、ことばと身体活動を適切に連携したロボットや身体の方向性を適切に組織化したロボットを開発し、大原美術館および科学技術館にて実証実験を行った。これらの研究は、ヒューマンコンピュータインタラクションやヒューマンロボットインタラクションのもっとも権威ある国際学会(CHIとHRI)に査読つき論文として採択され、国際的に高い評価を得た。
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