研究課題
本研究では、アメリカを中心として理論的にも実践的にも急速に発展しているプログラム評価の理論と方法論を用いて、新しく導入された日本の社会福祉実践プログラムを、科学的根拠に基づく効果的なプログラムモデルとして構築するためのアプローチ法を開発・定式化し、社会福祉実践プログラムに関わる関係者間で共有することを目的に行われる。そのために、高齢者福祉、児童・思春期福祉、障害者福祉、精神保健福祉領域の新しい実践プログラム開発に関わる関係者が合同の研究会を組織し、集中的な議論を重ねながら、各領域の社会福祉実践プログラムにプログラム評価の理論と方法論を適用して、それらがより効果的なプログラムに発展するためのアプローチ法を検討し、関係者間で共有する。研究初年度である2007年度に行った、研究の第Iステージの「効果的モデル構築のためのアプローチ法検討と合意形成」(高齢者福祉、児童・思春期福祉、障害者福祉、精神保健福祉領域の関係者が合同研究会を組織し、社会福祉実践プログラムにプログラム評価の理論と方法を適用し、より効果的なプログラムに発展させるためのアプローチ法を検討)、第IIステージの「予備的プログラム評価調査」(制度モデル・既存モデルに対する予備的評価を個別プログラムに実施)を基に2008年度は第IIIステージ「暫定効果モデルの構築」(予備的プログラム評価および文献的・事例的検討から効果的なプログラム援助要素を抽出し、プログラム理論を適用して暫定効果モデルを作成)を行った。精神保健福祉領域における退院促進支援事業と、障害者領域における就労移行支援事業が先行して進められ、各プログラム評価のモデルケースとなっている。
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