本研究は、アメリカを中心として理論的にも実践的にも急速に発展してきたプログラム評価の理論と方法論を用いて、新しく導入されつつある日本の社会福祉実践プログラムを、科学的根拠に基づく効果的なプログラムモデルとして構築するためのアプローチ法を開発・定式化し、社会福祉実践プログラムに関わる関係者間で共有することを目的としている。 これまで第Iステージ:効果的モデル構築のためのアプローチ法検討と合意形成、第IIステージ:予備的プログラム評価調査の実施、第IIIステージ:暫定効果モデルの構築、第IVステージ:全国プログラム評価調査の実施をしてきたが、本年度は第II~IVステージの研究をするとともに第V:効果的な提案モデルの構築、第VIステージ:効果的なプログラムモデル構築ためのアプローチ法の確立と提案を実施した。 第Vステージでは、全国プログラム評価調査から、アウトカム指標とプロセス評価・フィデリティ評価項目との関係を分析し、各個別プログラムの効果的なプログラムについて提案モデルを作成した。 第VIステージにおいては、アメリカから対人サービスのプログラム評価の専門家を招へいし作成したアプローチ法に対する意見を求めるとともに、国際シンポジウムを開催してアプローチ法の有効性について幅広く議論をした。本研究で確立した「効果的な社会福祉実践プログラムモデル構築のためのアプローチ法」をCD-TEP評価アプローチ法として定式化し、ホームページを作成し一般に公開をした。
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