研究概要 |
1)社会的格差と社会的痛みとの関連の検討 社会的な階層意識が対人的なネットワークを仲介して人の適応にいかなる影響を及ぼすのかについて、2次データの分析によって検討する。 2)犯罪加害者の社会的受容に関連する諸要因の検討 犯罪行為の背景要因として社会的な排斥の存在が指摘されていることから,刑を終えた加害者や冤罪被害者の社会的受容に関連する要因の検討を行う。 3)心理社会的資源が社会的痛みの緩和に及ぼす影響 他者からの排斥が社会的痛みを生じさせる過程において,個人の持つ心理社会的資源が痛みの促進,緩和にどのように関わるのかを調査ならびに実験によって検討する。 4)過去の被排斥/被受容経験が,社会心理的資源を介して痛みの評価と将来の対人関係に影響する一連の過程の詳細な検討 個人が過去の経験した被排斥/非受容経験が現在の心理社会的資源にどのように反映されるのか,そしてその諸資源が将来の対人的な適応にどのように影響するのかについて調査ならびに実験によって検討する。 5)社会的痛みの生理的基盤の検討 社会的痛みの生起と抑制に関して,社会神経科学的なアプローチによって検討する。
|