研究課題
松本は、曲線の基本群に付随するガロア表現について、自己同型群でのガロア群の像と、外部自己同型でのそれがほとんどの点で一致しないことを示した。成果はアメリカ数学会紙Proceedings of AMSに掲載された。また、Hain氏との共同研究で、楕円曲線の普遍族の基本群に付随するガロア表現にEisenstein保型形式が現れることを示し、2010年10月に開かれた数理解析研究所国際研究集会にて発表した。松本は原瀬・斎藤睦夫と、有限体冪級数係数格子の基底簡約アルゴリズムを開発し、論文はMathematics of Computationに掲載された。この成果を利用して、松本は斎藤睦夫とグラフィックプロセッサ向き並列乱数発生アルゴリズムを開発し、8月ワルシャワでの国際研究集会にて発表した。論文は投稿中である。斎藤秀司はp進体上での零サイクルの有限性を佐藤周友と示し、成果はAnnals of Mathematicsに掲載された。また、斎藤秀司はコホモロジー論的Hasse原理について、ICMにて招待講演を行った。玉川はSaidiとめ共同研究により、正標数でのGrothendieck予想のHom版の成立する場合について研究し、成果はAlgebra and Number Theoryに掲載予定となった。望月は星氏との共同研究で、長年未解決であったproper曲線の基本群へのガロア表現の単射性予想を解決した。論文はHiroshima Math.J.に掲載予定となった。木村はChow群論的ゼータ関数がA^1ホモトピーで有理的になる例を構成し、フランスポワンカレ研究所にて口頭発表を行った。島田、高橋宣能は射影平面の巡回分岐被覆となるある代数曲面上の分岐divisorが生成する部分格子の原始性を多くの場合に示した。成果はComment.Math.Univ.St.Pauliに掲載された。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 17件) 学会発表 (23件)
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