研究分担者 |
浦川 肇 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50022679)
納谷 信 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (70222180)
加藤 信 大阪市立大学, 理学研究科, 准教授 (10243354)
久村 裕憲 静岡大学, 理学部, 准教授 (30283336)
高橋 淳也 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (10361156)
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研究概要 |
1.レジスタンス距離の視点から,有限ネットワークの収束理論を展開した.その中でエネルギー形式に関する変分収束との関わりを明らかにするとともに,スペクトル収束位相の元での有限ネットワークの族のコンパクト性とその極限に関する結果を与えた.また無限ネットワークを有限ネットワークの極限として捉え,ロイデンコンパクト化とその境界,有限ネットワーク族のある種の弱位相での無限ネットワークへ収束とレジスタンス距離の収束の関係などについて研究した.たとえば,収束列のチーガー定数と極限の一意性についての結果を与えた.これらの成果は,研究論文:Convergence of metric graphs and energy forms(投稿中)において纏めた. 2.有界次数の無限グラフの集合と"局所有限な幾何を持つ"完備非コンパクトリーマン多様体のなす集合は粗イソメトリのもとにある意味で同一視できることが知られて以来,数多くの研究成果がある.本研究では,この同一視において,グラフとリーマン多様体の指数pのロイデンコンパクト化とその境界および調和境界の対応を明らかにした.この成果は,これまでの関連する研究の一般化であると同時に,グラフおよびリーマン多様体のpエネルギー汎関数の研究の重要性を簡潔を形で示したことになる. 3.2-調和写像や2-ヤング・ミルズ接続という新しい変分問題について研究し,特に成果としてB.Y.Chenの予想の部分的解決として,非正曲率空間への2-調和写像のテンション場とその共変微分がともに二乗化積分であるものは,調和写像に限ることを証明した.
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