研究課題/領域番号 |
19204025
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
川崎 健夫 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00323999)
|
研究分担者 |
住吉 孝行 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30154628)
久世 正弘 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (00225153)
|
キーワード | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 原子炉 / 素粒子 / Double Chooz / 液体シンチレータ / 混合角` / θ13 |
研究概要 |
平成21年度は研究計画の最終年度である。ダブルショー実験グループではH20年度末から検出器の建設作業を開始しているが、本年度は、本研究によって昨年度性能検査を行った光電子増倍管(PMT)のインストール作業を5~7月に行った。すべてのPMTは問題なく検出器内へ設置され、その後のテストにおいて全数正しく動作していることが確認された。このPMTのテスト・性能評価の結果をまとめた論支を現在執筆中であり、近日中に学術雑誌へ投稿する予定である。 また、本年度はデータ収集システムの開発と、液体シンチレータの性能測定についての研究を進めた。ダブルショー検出器では、3つのデータ収集システムが独立して動作する予定である。そのため、これらのシステムを統合してコントロールするシステム(Run Control System)の構築を行った。構築されたシステムは、実験サイトに設置されたデータ収集用計算機システムにインストールされた。 液体シンチレータの性能は、ニュートリノ振動の測定において、信号事象の検出効率や、背景事象の除去能力に影響し、実験データの解析方法にも密接に関連する。そのため、新潟大学アイソトープ総合センターにおいて、中性子線源を用いて液体シンチレータの性能テストを行った。その結果は日本物理学会(岡山大学3月19-22日)において発表された。 これらの結果は、平成22年度から開始するダブルショー実験において、取得されたデータからニュートリノ振動の測定を速やかに行うために不可欠であり、振動角θ13測定のための準備を完了させるという本研究の目的が十分達成されたと考える。
|