2009 年度自己評価報告書

銅酸化物高温超伝導体の異常電荷応答

研究課題

研究課題/領域番号	19204038
研究種目	基盤研究(A)
配分区分	補助金
応募区分	一般
研究分野	物性Ⅱ
研究機関	大阪大学
研究代表者	田島節子大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70188241)
研究期間 (年度)	2007 – 2010
キーワード	高温超伝導
研究概要	従来の超伝導体より1桁高い転移温度を示すという銅酸化物高温超伝導体の"特異な現象"は、あらゆる物性に反映されているが、本研究では、電荷応答の観点からこの電子状態の特異性の本質に迫る。より具体的には、(i)広いキャリアドープ領域にわたって、全周波数領域の常伝導状態電荷応答の統一的理解を図ること、(ii)超伝導ギャップエネルギー以下に見られる異常な残留伝導度の振る舞いを明らかにすること、(iii)過剰ドープ領域に注目し、ラマン散乱や角度分解光電子分光の測定から、超伝導ギャップの大きさや対称性がどのように変化してフェルミ液体状態に近づくのかを明らかにすること、を目標とする。更に、電荷分布の変調を示唆するようなフォノンソフト化の組成依存性も調べ、フォノン異常とフェルミ面との関係などを明らかにする。