研究課題
基盤研究(A)
本研究では、宇宙空間での人間活動により発生する「人工的な電磁擾乱」、即ち、「宇宙プラズマ-人間活動相互作用」を計測するための「宇宙圏電磁環境モニターシステム」において、それを構成する重要なコンポーネントであるセンサー装置「宇宙圏電磁環境モニター装置」を開発・研究することを目的とする。また、その開発にあたって、実際予測されるプラズマ現象に関する考察を行い、自然宇宙プラズマ現象と人間活動との関係について評価し、それを、宇宙圏電磁環境モニター装置の設計へと反映させる。「宇宙圏電磁環境モニターシステム」とは、宇宙構造物などの周辺に多数のセンサー装置を配置し、それぞれで電磁環境の測定を行い、時々刻々変化するその情報を、宇宙ステーションなどの中央基地に集約するシステムである。これは,宇宙空間において初めて設定されるセンサーネットワークシステムであり、本研究で扱うモニター装置とは、システムの中核をなすセンサーノードである。モニター対象となるのは無衝突プラズマ中でエネルギーの伝達を担うプラズマ波動である。従って、電界、磁界に関するセンサーも含め、従来から開発を行っているプラズマ波動観測装置を基盤とした非常に小型化したモニター装置の構築が重要となる。本研究では、最新の設計を発展させた小型電界・磁界センサーの開発を行うことに加え、アナログASIC技術を用いたプラズマ波動計測部の極端な小型化を図る。また、小型センサーノードに収まるシステムの設計・開発も同時に行い、宇宙圏電磁環境を捉えることのできる1つの完結したセンサーノードの機能を実現するための開発・研究を行う。そしてこの成果を宇宙だけでなく地上における利用の方向性についても考慮していく。
すべて 2010 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Accepted for publication in Advances in Geosciences
輻射科学研究科資料集
ページ: RS07-18
Proceedings of International astronautical congress(supervised by H. Kojima)