研究課題/領域番号 |
19205014
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127282)
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研究分担者 |
山口 浩靖 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00314352)
高島 義徳 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40379277)
橋爪 章仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70294147)
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キーワード | シクロデキストリン / 超分子ポリマー / 開環重合触媒 / ポリエステル / 環状エステル / 二量体 / シャペロン / 無溶媒 |
研究概要 |
先にわれわれはグルコースの環状オリゴマーであるシクロデキストリンと環状エステルとを溶媒無しで混合し、加熱するだけで開環重合が起こり、ポリエステルが得られることを報告した。さらに詳細に検討したところ、シクロデキストリンは環状エステルを取り込み、活性化するだけでなく、生長ポリマー鎖をも取り込み、ポリマーのコンホメーションを規制し、重合反応が円滑に進行するような働きをしていることが明らかになった。しかし、重合が進行するにつれてポリマー鎖を取り込んでいるシクロデキストリンの数が希薄になり、その作用が抑えられてくることがわかった。そのためにシクロデキストリンの2量体を合成し、環状エステルの重合に用いたところ、重合は円滑に進行し、重合が進行しても、その機能が損なわれることは無かった。さらに触媒は何度も使用でき、得られたポリマーも充分に長い高分子量のものであることが明らかになった。またシクロデキストリンの球状オリゴマーを合成し、そのオリゴマーを開始剤として用いることにより、球状分子からポリエステルが結合したユニークな高分子を得ることに成功した。
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